- テレビで見た移動できるタイニーハウスに住んでみたい
- でも、タイニーハウスの価格が気になる
小さい住まいのタイニーハウスが気になっている人はいませんか。テレビなどでも紹介されることがある小さな家「タイニーハウス」。住んでいる人の考え方や暮らしを見て、あこがれる人もいることでしょう。「すぐに欲しい!」と行動に移す人もいるはずです。
ただタイニーハウスの価格や特徴を知らずに購入を急ぐと失敗をします。暮らし方を見てすぐ決める前に価格や間取り、特徴や注意点を知っておくべきです。そこで今回はタイニーハウスの価格や間取りについて解説をします。スモールハウスの暮らし方や価格に関する注意点と合わせて参考にしてください。
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タイニーハウスとは?
そもそもタイニーハウスとはどのような意味なのでしょうか。
タイニーハウス
- tiny(タイニー):小さい
- house(ハウス):家
タイニーハウスは「小さい家」と直訳できます。小さい家と言われるとどのくらいの大きさをイメージしますか。一般的な戸建ての大きさからは想像もできない「とても小さな家」のことをタイニーハウスと呼んでいます。
ただし明確な定義はありません。タイニーハウスでの生活に憧れる人は、暮らしの自由度に魅力と共感を抱くからです。定義付けをするのは無粋ではないでしょうか。まずはタイニーハウスを知るために歴史を確認しておきましょう。
タイニーハウスの始まりはいつ?
タイニーハウスは名前からもわかるとおりアメリカ発の住まいです。
- 1997年:建築家サラ・スーサンカが「小さな家で暮らす生き方」を主張
- 1999年:ジェイ・シェーファーがスモールハウスで雑誌の賞を受賞
- 2005年:ハリケーン・カトリーナの被災地にスモールハウスを制作
- 2007年:サブプライムローン問題(金融機関が信用力の低い人に過剰貸し付けで起きた資金回収不能問題)
- 2008年:リーマンショック
タイニーハウスが注目され始めたのは1999年です。移動もできるとても小さな車輪付きの家がアメリカの住宅雑誌で受賞されました。日本の建築法では建築確認が不要になるほど小さな住まいが雑誌で紹介され、アイデアと暮らし方に多くの人が衝撃を受けたのがきっかけです。
そして2005年に「アメリカ史上最悪の自然災害」と呼ばれるハリケーンが発生しました。被災地で称賛されたのがスモールハウスの「カトリーナコテージ」です。快適さと機能性が追求されたスモールハウスは、多くの人から高い評価を受けました。さらにタイニーハウスが注目を集めたのは、サブプライムローン問題からのリーマンショックです。アメリカにとって大きな家は幸せのシンボルでした。しかし自然災害やリーマンショックを受け、大きな家に住みながらモノを持ちすぎることに疑問を抱く人が増えたのです。
大きな家に住み大きな住宅ローンを組むことは、本当に正しいことなのでしょうか。ローンを組まずに必要最低限なモノだけに囲まれた生活に魅力を感じる人が増えたのです。スモールハウスでシンプルな暮らし方は、自然災害や経済の不安を経て注目を集めるようになりました。
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タイニーハウスが日本で注目されるようになった理由
日本でタイニーハウスが注目されるようになったきっかけはアメリカの状況に似ています。2011年の東日本大震災と、2020年のコロナ禍です。どうしようもならない自然災害とウイルス感染により、お金のかけないシンプルな暮らし方が注目を集めました。
東日本大震災で目の当たりにした倒壊後の住まい、時に自然災害は高いお金を支払って購入した住まいを一瞬で無にします。アメリアのハリケーンと同様に「本当に大きくて立派な家は必要なの?」と疑問を抱く人が増えました。本当に必要なモノだけに囲まれる小さい家の暮らし方が注目され始めたのです。
2020年に発生したコロナ禍でも生活様式が変わってきました。ワークスタイルの変化に伴い、セカンドハウスを建てる人が増えたのです。
生活様式
- ワークスペース
- 趣味の部屋
- 仲間と楽しむシェアハウス
外出制限が、仕事を見つめ直すきっかけとなった人もいます。また、外に出なくとも趣味や遊びを楽しめる空間の確保としてタイニーハウスが注目されました。環境や情勢の変化が人の気持ちの変化を起こします。その結果スモールハウスでの暮らし方が共感を受け、タイニーハウスの人気が高まっているのです。
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タイニーハウスの間取り
タイニーハウスは先ほども説明をしたとおり定義はありません。定義がないので、サイズや設備、暮らし方や間取りに決まりがないのがポイントです。そこで、一般的な大きさや間取りを紹介します。
一般的な大きさや間取り
- 平均広さ:10㎡~25㎡(3坪~7.5坪程度)
- 設備:自由(トイレがない場合もあり)
- 間取り:1R~1K
上記は一般的な例です。上記に該当しなければタイニーハウスではないといったわけではありませんので注意をしましょう。中には9㎡(2.7坪)や、40㎡(12.1坪)の広さでタイニーハウスを建てる人もいます。
間取りは1R~1Kが一般的です。広い1Rにロフトを設ける人もいます。トイレやキッチンは使用用途によって変更が可能です。タイニーハウスを販売している会社によっては、設備をオプション仕様にしている会社もあります。
タイニーハウスのタイプと価格
タイニーハウスには主に2種類のタイプがあります。
- 土地定着タイプ
- 移動可能タイプ
タイプの特徴とそれぞれの価格について紹介をします。
タイニーハウスのタイプ
テレビやメディアで紹介されるときは、移動可能タイプのタイニーハウスを取り上げることが多く見られます。タイニーハウスは移動式だけではありません。土地に定着をさせたタイニーハウスも存在します。
ココがポイント
- 土地定着タイプ:プレハブ住宅、スモールハウス(小屋)、ドームハウスなど
- 移動可能タイプ:トレーラーハウス、建築用コンテナハウス
プレハブ住宅やスモールハウスでも、シャーシ(車台)に乗せれば移動可能タイプとして利用ができます。
タイニーハウスの魅力は家ごと引っ越しができることと話す人もいるようです。移動可能タイプならば、引っ越しが手軽にできます。身軽さと自由度を求めている人には移動可能タイプがおすすめです。
タイニーハウスのタイプ別価格帯
タイニーハウスで気になるのが価格です。タイプ別に紹介をします。土地定着タイプの価格は本体のみで100万~500万円程度です。設備や広さによって価格は大きく変動するので、差額が広くなっています。移動可能タイプは500万~1,000万円程度です。こだわるほど価格は高くなるので注意をしましょう。
最近は、中古のタイニーハウスが販売される機会が増えました。中にはネットオークションやフリマアプリで販売されているものもあります。購入に慣れている人は、検討してみるのもおすすめです。
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タイニーハウスの販売価格
タイニーハウスの販売価格をメーカーごとに確認しましょう。
BESSの家のIMAGO
ココがポイント
- 価格:133万~150万円(消費税と配送料別途)
- 広さ:約6畳
- 主なタイプ:土地定着タイプ
- 公式サイト
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無印良品の小屋
ココがポイント
- 価格:都度見積もり(300万円程度が相場)
- 広さ:屋内9.1m²、縁側3.1m²
- 主なタイプ:土地定着タイプ
- 公式サイト
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YADOKARI
ココがポイント
- 価格:165万と660万円(税込み)
- 広さ:4坪プランと12坪プラン
- 主なタイプ:土地定着タイプ
- 公式サイト
マルス建築舎のモコヤ
ココがポイント
- 価格:4.5坪173.8万~、6坪、195.8万~(税込み)
- 広さ:4.5坪プランと6坪プラン
- 主なタイプ:土地定着タイプ
- 公式サイト
タイニーハウスの価格に関する注意点
タイニーハウスは一般的な住まいと異なります。購入を検討されている人は注意点も確認をしておきましょう。
タイニーハウスで住宅ローンは難しい
タイニーハウスの購入に対し住宅ローンを検討している人はいませんか。残念ながら住宅ローンの借り入れは諦めましょう。住宅ローンは他と比べ金利を低く設定しているローンです。金融機関ごとに購入する住宅に条件が備わっています。
タイニーハウスは小さい家です。住宅ローンを組むには何㎡以上といった条件があります。住宅ローンを組むために広いタイニーハウスを検討したら本末転倒です。最近注目を集めたばかりのタイニーハウスの仕様にサービスが追い付いていません。タイニーハウスを購入する際に、住宅ローンを組むのは難しいです。自己資金での購入が難しい人は、多目的ローンや、カードを利用できる場合はクレジットカード支払いを検討しましょう。
タイニーハウスの諸費用
タイニーハウスは、「お手軽さ」にも魅力を感じます。そのせいか、本体価格だけを気にして諸費用を忘れるケースも少なくありません。状況によっては諸費用が必要となるケースもあるので注意をしましょう。忘れがちな主な諸費用は次のとおりです。
主な諸費用
- 設備費用
- インフラ整備費用
- 土地代及び、地盤調査や改良費用(土地定着タイプ)
タイニーハウスは断熱性に不安があります。断熱性が低いと設備に費用をかけなければいけません。また、キッチンなどの水回りをオプション仕様にしている会社がほとんどです。本体価格だけで判断するのは注意をしましょう。インフラ対策も重要です。「タイニーハウスを建てるなら静かな場所」と考える人もいます。静かな場所はインフラ整備が行われていない可能性が高いです。使用できるようにするために多額な費用がかかります。
土地代やそれに伴う調査や改良にも費用が必要です。一般的な戸建てのように重量が重いわけではないので、地盤改良費はそこまでかかりません。ただ費用として計算をしておかなければ痛い目を見る可能性が高いです。
一定の条件を満たすことで優遇などが受けられます
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タイニーハウスの固定資産税
タイニーハウスに固定資産税がかかるかどうかはタイプや状態によって異なります。土地定着タイプは固定資産税の対象になるので、支払いを覚悟しておきましょう。移動可能タイプは状況によって異なります。
例えば移動可能タイプなら、給排水や電気工事を行っているものは対象となるケースがほとんどです。車輪付きで、給排水や電気工事を施していないタイニーハウスは、軽車両として扱われることもあります。固定資産税に関しては購入前に税務署へ相談をしておきましょう。脱税を疑われないよう注意が必要です。
スモールハウスの暮らし方
最後にスモールハウスの暮らし方について解説をします。
スモールハウスの自由な暮らし
タイニーハウスは自由度の高い暮らしの実現が魅力です。一般的な住まいの自由度は外観や間取りを指しますが、タイニーハウスは違います。タイニーハウスの魅力は、一般的な住まいでは味わうことのできない自由な暮らしです。
ココがポイント
- 建て方の自由
- 住む場所の自由
- 働き方の自由
タイニーハウスの建て方は自由です。シンプルで小さいので自分で建てることもできます。内装も自由です。好きな暮らし方に合わせて住まいを建てられます。DIYが好きで、建てることにワクワクする人は自分で建てる方法で自由な暮らし方を実践しましょう。タイニーハウスは住む場所も自由です。もちろん社会的な手続きが必要ですが、小さいので少しの敷地で暮らせます。近隣トラブルでの悩みなど不要です。近隣トラブルが発生しそうならばすぐに引っ越せます。
働き方の自由度も高いです。スモールハウスの場合、価格を安く済ませられます。ローンなしでも建てることも可能です。支払いに縛られる不安がありません。珍しい暮らし方なのでYouTubeで収入を得ることもできます。移動と暮らし方が自由なタイニーハウスだからこその稼ぎ方があるのです。
スモールハウスは必要なモノだけに囲まれる暮らし
スモールハウスはシンプルな暮らし方が実現できる住まいです。「小さい家」だからこそ、室内には必要最低限のモノしか置きません。今いる一般的な広さの家に無駄なモノはありませんか。もしかすると購入してから一度も使っていないモノがあるかもしれません。
最近は「ミニマリスト」と呼ばれる人が増えています。必要最低限のモノだけで暮らす人のことです。ミニマリストの暮らし方に共感し、真似をしたいと思う人が増えています。
ココがポイント
- 節約できる暮らし方
- 自由な時間が増える暮らし方
- 心に余裕のある暮らし方
必要なモノしか家の中に置かないので節約ができます。自分の暮らし方を理解しているので、ショッピングに時間がかかりません。シンプルな住まいなので掃除もラクです。自由な時間が増えます。
自由な時間が増えることで心にも余裕が生まれることでしょう。スモールハウスなので、整理整頓がいつもされています。汚れた部屋を見てイライラすることもありません。必要なモノだけに囲まれる暮らしはシンプルイズベストです。キレイな暮らし方が実現できます。
タイニーハウスは魅力的な暮らし方?
タイニーハウスは価格が安い住まいです。趣味やワークスペースなど、セカンドハウスとしても人気があります。戸建てで敷地に余裕があるのならば、セカンドハウスとして利用できるタイニーハウスを検討しましょう。
メインで生活する場としてタイニーハウスを利用する場合は検討が必要です。今回紹介した間取りやスモールハウスの暮らし方にワクワクできるかをじっくりと考えましょう。価値観は人によって異なります。タイニーハウスで暮らし始めた自分を想像しながら検討することが大切です。