「ハウスメーカー」と「工務店」、一概にどちらが良いかは言えません。どちらにもメリットとデメリットがあります。
人によって好みがある以上「ハウスメーカーで依頼をした方が良い」や「工務店にするべき」など、絶対的な共通した回答はありません。個人によっておすすめの契約先は異なります。では「ハウスメーカーはやめた方がいい人」とは、どのようなタイプでしょうか?打ち合わせでイライラしないためにも、最初に知っておくことが大切です。
そこで今回は「ハウスメーカーはやめた方がいい?こんな人はやめとけ10選」を解説します。ハウスメーカーと工務店で悩んでいる人は参考にしてください。
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注文住宅で家を建てない方がいい人10選
- モデルハウスを見学したとき高いと感じた人
- オンリーワンの家にしたい人
- 購入価格を抑えたい人
- 接客に親身な対応を求めている人
- もともと営業マンが嫌いな人
- 建てた後も任せたい人
- 建てる地域のことを詳しく知りたい人
- 特殊な仕様で家を建てたい人
- ミーハーだと思われたくない人
- トラブルが嫌いな人
詳しく解説をします。
モデルハウスを見学したとき高いと感じた人
ハウスメーカーで注文住宅を購入する場合、ほとんどの人がモデルハウスを見学します。
モデルハウスを気に入ってもらえれば、ハウスメーカーも話がしやすくなります。気に入られるためにも、良い印象を与える工夫をこらしている場合がほとんどです。オプションを利用して建てているハウスメーカーが多く、標準価格よりもグレードが高く高額です。また、豪華な家具やインテリアでイメージを良くしています。
ココに注意
実際に購入し建てたあと、「モデルハウスで得たイメージと違う」なんて思う話はよくあることです。
問題なのは、ほとんどのケースでモデルハウス見学時に提示された概算額よりも、最終的には高額になることではないでしょうか。キレイなモデルハウスを見学したとき、「このグレードなら金額は納得」と思えない人はハウスメーカーをやめるべきです。「素晴らしい」よりも「お金をかければ当たり前」といった気持ちが芽生えた人は後悔をします。
モデルハウスと営業マンは、第一印象が大切です。ハウスメーカーは、顧客にするための手段を惜しみなく使います。価格を除けば、モデルハウスを気に入るのは当然の結果です。当然にも関わらず、最初から「高い」という思いが生まれた人は、ことあるごとに迷います。「本当に決めていいのか?」という迷いです。
家を建てるのは本来「楽しいこと」なのに、打ち合わせ中も悩み苦しむかもしれません。モデルハウスを見て「高い」と感じた人は、最後までひきずります。早めにやめておくべきです。
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オンリーワンの家にしたい人
注文住宅を建てる場合、主に次の3つの中から契約先を決めます。
注文住宅を建てる際の主な契約先
- ハウスメーカー
- 工務店
- 設計事務所
上記の中で一番自由度がないのは「ハウスメーカー」です。多くのハウスメーカーは「セミオーダー」を採用しています。セミオーダーは、自由度が低くい注文住宅です。用意されたものの中から「選んで建てる」という説明がしっくりきます。
ココがポイント
用意しておくことで、大量発注を可能とし、経費が落とせるのがポイントです。また、建築工事も一定になるので、期間が短くなり人件費が抑えられます。
ハウスメーカーは年間多くの施工件数があるので、「こだわりを持った一邸」というよりは、選択肢の中に高品質な種類を増やすことで「グレードアップした一邸」を建てるイメージです。もちろん「フルオーダー」で建てるプランを用意しているハウスメーカーもありますが、請求金額が驚くほど上がります。金額をみて断念する人がほとんどです。
企画外の設備や素材を購入するので、余計なコストがかかります。大量生産からは外れる考え方なので、コストが上がるのも当然です。「いくらでも払う」と考えている人には関係ないかもしれませんが、どうしても予算はあります。フルオーダーで注文住宅を安く建てるのならば工務店で契約をするべきです。
ただ最近は、セミオーダーで建てる工務店も増えてきました。
購入価格を抑えたい人
購入価格を抑えたい人は、ハウスメーカーはやめた方がいいです。
先ほどハウスメーカーは企画による大量発注と工期短縮による人件費削減により経費を抑えると説明をしました。「ならば安くなるのでは?」と思われるかもしれませんが、それ以上の経費を他にかけているハウスメーカーがほとんどです。ハウスメーカーはテレビCMを流します。有名な芸能人を採用し、魅力的な内容で知名度を上げる集客方法です。CMを制作するだけでも何千万円の費用がかかります。放送するための広告費も驚きの金額です。
また、ハスメーカーの作成するパンフレットも素晴らしい素材を利用しています。「1冊いくら?」と思えるような冊子を用意しているのです。これらはすべて請求される金額に、わからないよう乗っています。経費を捻出するためには仕方がありません。
また、人件費も相当な金額です。
ココに注意
営業マンには1棟契約するごとに高額な「インセンティブ(報奨金)」が支払われます。インセンティブは営業マンのテンションを上げ、良いパフォーマンスをする源です。しかし、人件費を上げる要因にもなります。
さらに余計なのが中間マージンです。多くのハウスメーカーは契約後の建築は下請けに依頼をします。依頼をすることで中間マージンが発生するのです。これらもすべて請求に乗ります。どれも契約者には不要の経費です。細かいことを言えば他にもあります。本社を都内の有名な場所に構えれば維持費も高額です。利益率も工務店よりハウスメーカーは高くなります。
余計な経費が必要になるため、ハウスメーカーに依頼をすると価格は高額です。しかし、大量生産だからこそのコストパフォーマンスもあります。
ココがポイント
保証内容を含め、ハウスメーカーはコストパフォーマンスに優れていますが、同じ内容で建てるのならば工務店の方が経費を抑えているので安いです。
価格にこだわる人はハウスメーカーはやめておきましょう。
各ハウスメーカーの坪単価を知りたい方はこちら
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接客に親身な対応を求めている人
接客に親身な対応を求めている人は、ハウスメーカーはやめた方がいいです。
ハウスメーカーは分業体制が一般的です。社員各々が得意とする分野を担当します。営業マンは「営業」に特化をし、契約を取るのが仕事です。「契約を取るまでが仕事」という考え方が落とし穴になるかもしれません。すべてのハウスメーカーに当てはまるわけではありませんが、営業マンの心情は、契約をした後はすぐに別の案件がほしいという考え方です。
ココに注意
契約後は、何時間対応をしても給料は増えません。よほどのことがない限り契約後の解約はないことから、つぎのインセンティブを欲しがります。
契約後の放置はよくあることです。また、下請けで建築をする会社の利益は低く、建てることに特化します。顧客の質問に答えるのは必要最低限にしたいと考えるかもしれません。できるだけ話しかけられないよう壁を作ることもよくあります。
親身な接客を心がけているのは工務店です。知名度が低いため、お客様からの紹介を重視します。お客様とのつながりで新しい仕事を得ようとするのです。終始、親身な対応を心がけます。分業ではなく一貫体制なので安心です。
親身な接客を求めている人は、人当たりの良い社員がいる工務店を選びましょう。
もともと営業マンが嫌いな人
営業マンからのしつこい対応で嫌な思いをしたことがある人は、記憶がよみがえるかもしれません。上記の内容で「わかる」と思った人は営業マンが嫌いな人、もしくは嫌いになりかけている人です。
すべての営業マンが当てはまるわけではありませんが、上司の圧により仕方なしに行う人もいます。とくに賃貸の営業マンで嫌な思いをされたことのある人は、ハウスメーカーはやめた方がいいかもしれません。別なもので利益を得ている業種ですが、営業マンの質は似てきます。
工務店は営業マンという位置付けをしていません。嫌な営業をしてくる人は少ないです。
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建てた後も任せたい人
建てた後も任せたいと考えている人はハウスメーカーはやめた方がいいです。地域密着型の工務店をおすすめします。ハウスメーカーで建てた場合、住み始めてからトラブルが発生したときはカスタマーサポートに連絡をするのが一般的です。24時間受け付けているハウスメーカーが多く、連絡はすぐにつきます。
ココに注意
ただ、その後の対応はどうなるかわかりません。「担当部署から連絡させます」と言って、数日放置されることもあるようです。
工務店の場合は、最後まで同じ人が担当するのが一般的、別の部署に連絡をしません。中には、直接の携帯番号を教えてくれる人もいます。建てる前の相談から担当してきた人が、建てた後も窓口になることが多く話も早いです。
工務店ならば、企業によくある「たらい回し」が発生しません。建てた後も安心して任すことができます。
建てる地域のことを詳しく知りたい人
建てる地域のことを詳しく知りたい人は、ハウスメーカーはやめた方がいいです。
最近は、インターネットを利用してほしい情報が得られるようになりましが、細かい情報までは調べられません。特に小さい子どもがいる家庭は、知りたい情報がたくさんあります。近くの病院やスーパーのことなど、体験談から得られる情報が聞けるかもしれません。
ココに注意
ハウスメーカーは、注文住宅の話はできても、地域の説明は難しいです。一店舗あたりが担当しているエリアが広すぎます。工務店の施工エリアはハウスメーカーよりも狭いので、細部にわたり情報を持っている場合がほとんどです。
建てる地域のことを知っておきたいと考える人はハウスメーカーよりも、地域密着型の工務店を選択しましょう。
特殊な仕様で家を建てたい人
特殊な仕様で家を建てたいと考えている人は、ハウスメーカーはやめた方がいいです。先ほども説明しましたが、ハウスメーカーはセミオーダーを採用しています。特殊な仕様を考えている人は、企画にあわず高額になるかもしれません。
ハウスメーカーによっては、規格住宅で用意されている場合もあります。ただ、変更点を多くすると価格はすぐに上昇するので注意をしましょう。初めから自由度の高い工務店に依頼をするほうが、手っ取り早いかもしれません。趣味やライフスタイルは人によって異なります。住まいに趣味を反映させたいと考えている人は、ハウスメーカーではなく工務店がおすすめです。
ミーハーだと思われたくない人
ハウスメーカーの建てる注文住宅は、外観が似てきます。外観の特徴を見ただけで、どこのハウスメーカーで建てたかわかる人もいるのです。知り合いが外観を見たとき「あそこのハウスメーカーで建てたんだ」と、得意げに言われるたら腹が立つと思う人はいませんか。大手ハウスメーカーで建てると、よくある出来事です。
近所に後から建てた人が、似たような外観になるかもしれません。気にしない人もいます。似たような外観は恥ずかしいと思う人は工務店がおすすめです。
トラブルが嫌いな人
ハウスメーカーは、ひとつの注文住宅に多くの人が関わります。引継ぎ不足によるトラブルは、少なくありません。多くの工務店は一人の担当者が最後までお付き合いをします。
ココがポイント
引継ぎがないので、「言った言わない」のトラブルが発生しません。責任転嫁をする人もいないので、責任の所在がはっきりします。
上記のようなトラブルが発生しにくい一貫体制です。トラブルで面倒な思いをしたくないと考えている人は、地域密着型の工務店をおすすめします。
まとめ
「ハウスメーカーはやめた方がいい?こんな人はやめとけ10選」を解説しました。今回解説した内容は、「ハウスメーカーだから」と決めつけることはできません。営業マンの質は「人柄」が関係してきます。地域密着型の工務店でも「愛想の悪い人」はいるのです。大切なのは、ハウスメーカーをやめると決めたあとの工務店選びではないでしょうか。
また逆に、工務店をやめた方がいい人もいます。「大手ハウスメーカーから得られる安心感」を重視する人は、工務店には向いていません。知名度や多くの実績が安心感を生み出します。まずは自分の出せる予算と、注文住宅に求めているものを考えましょう。予算に限界があり、枠にはめられたような注文住宅が嫌な人は、ハウスメーカーはやめた方がいいです。