新築ノイローゼやマイホームブルーは、家を建てる人にとって恐ろしい出来事です。夢にまでみたマイホームでの暮らしが悪夢に変わります。これからマイホームを手に入れようと考えている人は、新築ノイローゼに注意が必要です。
「私は大丈夫」と思っている人はいませんか。マイホームブルーになった人からは、「まさか私が陥るなんて」といった声もよく聞かれます。何千万円もの買い物をするのは人生初の人がほとんどです。
マイホームブルーは、知らぬ間に今まで味わったことのないストレスをため込んだ結果かもしれません。新築ノイローゼは誰もがなり得る心の病です。
そこで今回は「【新築ノイローゼ】マイホームブルーに陥らない購入術」を解説します。数カ月で夢のマイホームを手放すのは残念です。残念な結果に陥らない購入術を参考にしてください。
一軒家の間取り動線で一工夫!後悔しないためにすべきこと
続きを見る
クリック移動【目次】
新築ノイローゼとは?
マイホームの検討中や購入後に「気分が落ちる」「不安が高まる」「イライラする」などの症状が見られたら「マイホームブルー」の可能性が高いです。マリッジブルーやマタニティブルーと同じような症状が見られます。
マイホームブルーを放置すると、新築ノイローゼが発症するかもしれません。
ノイローゼは「神経症」のことで、身体の異常は見られないのに精神や身体に症状が現れる心の病気を指します。新築ノイローゼに見られる主な症状は次のとおりです。
主な症状
- 過度な心配性(ゴミ捨てのルールをきっちり守るなど)
- 不安感による動機の乱れや手足のしびれ
- 過度に不安や恐怖感が持続する(近所が悪口を言っているなど)
家族が新築ノイローゼになると、家庭内の空気が一転します。本来ならマイホームを購入して楽しい毎日になるはずが、家族同士のケンカが絶えない家になるのです。新築ノイローゼに理解のないパートナーだと離婚にまで発展します。
建ててよかったハウスメーカーをまとめた記事はこちら
≫本当に建てて良かったハウスメーカーランキング
新築ノイローゼやマイホームブルーに陥る原因
新築ノイローゼやマイホームブルーに、いつ陥るかわかりません。
- 検討中
- 契約後や着工開始
- 住み始めた後
マイホームを手に入れるまでには、いくつかの区切りがあります。段階を超えることで急に異変を感じる人もいるようです。契約前ならば対応ができますが、家族のことを考えストレスを隠す人も少なくありません。隠すストレスもプラスされ症状がどんどん悪化します。
お互いが異変に気が付くことも大切です。「自分は大丈夫」と思っている人でも発症します。今までノイローゼに無縁だった人が初めての変化に戸惑うのです。新築ノイローゼやマイホームブルーに陥る主な原因を解説します。
契約後や着工開始で生じる説明できない不安
契約後や着工開始に伴い、何とも言えない不安に襲われる人もいます。不安を放置すると新築ノイローゼやマイホームブルーに陥るかもしれません。主な不安の要因は次のとおりです。
主な不安の要因
- 本当に契約をして良かった?
- 私たち家族には早すぎた?
- 「後悔するかも」などの漠然とした不安
契約をしたあと「本当に良かったのかな」といった不安を抱きます。契約や着工開始に対し「後戻りできない」という気持ちを持つのです。多くの人はマイホームが決まったことを嬉しく思います。嬉しい反面、言葉にできないような不安を感じる人もいるのです。
いつの間にか不安が嬉しさを超え、新築ノイローゼやマイホームブルーに陥ります。不安を認められない人は、深刻な状況になってから気が付くことでしょう。早期に適切な対処をしていれば、新築ノイローゼが発症することはありません。
住宅ローン返済の不安
住宅ローン返済への不安で新築ノイローゼやマイホームブルーに陥る人もいます。住宅ローン返済への不安のタイミングは個人差があるので注意をしましょう。
特徴
- 本審査が通過したとき
- 支払い開始直後
- 勤め先でのミス
何千万円もの借入を30年以上にわたり支払います。人によっては「返済に縛られる人生がはじまった」と思い込むそうです。支払いを続けるプレッシャーに押しつぶされます。早いと、まだ契約をしていない審査通過時に不安を抱く人もいるようです。
審査通過で不安を抱いた人は、勤め先でのミスを怖がるようになります。「もし会社をクビになったら」と、無用な心配にかられるのです。支払いを続ける不安が、良くない空想を想像させプレッシャーが高まります。いろいろな不安から新築ノイローゼが発症するのです。
住み始めてからわかる騒音問題
夢のマイホームに住み始めてからわかる騒音問題で新築ノイローゼやマイホームブルーになる人もいます。防ぐことのできない騒音によりイライラが高まるのです。「この場所がいいといったあなたの責任」など、意味のない言い争いに発展する夫婦もいます。
騒音問題
- 飛行機やヘリコプターが近くを通る
- 飛行場や基地から発する暖機運転
- 保育園や小学校の子どもの声
- 新聞の販売店が近くにありバイクの音が早朝からうるさい
飛行場や基地がそばにあることで、家の中まで騒音が響きイライラします。基地との距離が近いと、毎朝の暖機運転で家が揺れるかもしれません。騒音が家の中に響くたびイライラが高まります。
他にも保育園や学校で遊ぶ子どもの声、バイクのエンジン音なども気になる騒音です。慎重に選べば回避できた問題に、責任のなすりつけ合いをします。新築ノイローゼが離婚に発展する可能性もある原因です。
新築ノイローゼやマイホームブルーの改善が見込めないことから、数ヶ月で新築を手放す人もいます。しかし売却を検討しても、なかなか決まりません。数ヶ月で売却する理由を調べられるからです。我慢して住み続けるとさらに症状がひどくなるかもしれません。
住み始めてからわかる近所付き合い
近所に厄介な人が住んでいることで新築ノイローゼやマイホームブルーに陥る人もいます。建売だと後から厄介な人が越して来るケースもあるので、防げないかもしれません。主に次のような状況でイライラします。
近所付き合い
- 近所になかなかなじめない
- 嫌がらせをしてくる
- 人の悪口を言っている
- 子どもを比較する人がいる
- 年齢差や世帯年収でマウントをとる人がいる
男性よりも女性によく見られるマイホームブルーです。他人の噂話が好きな人もいれば、嫌いな人もいます。今までの友人とはまったく違うタイプの人が近所に多いと、孤独感に悩まされるかもしれません。
子どもを比較する人もいます。同じ年齢だと面倒です。どうしても上に立ちたいと思う人もいます。夫が気づかないケースがほとんどです。「住宅ローンを返済しているのは夫、私のわがままで引っ越したいとは言えない」と思い症状を悪くします。
住み始めてから感じる不便
住み始めてから感じる不便さに、新築ノイローゼやマイホームブルーに陥る人もいます。理想とギャップの違いが高ければ高いほどイライラが高まることでしょう。
ココに注意
- 不便な間取り
- 買い物が大変
- 病院が近くにない
- 駅までの距離
考え抜いて決めた間取りにも、住み始めてから不便さに気が付くこともあります。動線が悪いと毎日イライラすることでしょう。「なんでこんな間取りにしたのか」と、理不尽に家族を責める人もいます。
「20分ぐらいの距離なら大丈夫」と思い購入した土地に、イライラを高める人もいるようです。実際に通勤が始まると、20分の距離がつらくなります。「大丈夫」だと思っていたことが、住み始めてから無理だと気が付くのです。
縛られることへの不安
家を購入したことで「生活が縛られた」と思い新築ノイローゼやマイホームブルーに陥る人もいます。返済に縛られる不安もありますが、ここに一生住み続けると強く思うことで怖くなるのです。
マイホームの不安
- もう引っ越しはできない
- この土地で上手に生きなければいけない
- 失敗は許されない
上記の思いがプレッシャーになります。近所とうまく付き合わなければいけないといった思いが強くなり、自分らしさを見失うのです。縛られることで生活が窮屈になり「一生このままなの」という不安が高まります。
簡単に引っ越すことはできません。身動きが取れない状況に症状をどんどん悪くします。変わっていくパートナーに驚く人もいるようです。
新築ノイローゼやマイホームブルーに陥らないための購入術
新築ノイローゼやマイホームブルーは避けなければいけません。陥らないための購入術を解説します。
土地を購入する前に環境を調査する
土地や建売を購入する場合は、環境を調査してから契約をしましょう。騒音問題や周りの環境、すでに住んでいる近所の状況を確認しておくことで、ある程度のトラブルは避けられます。
調査するポイント
- スーパーやコンビニまでの距離
- 駅までの距離(毎日通い続けられるかを厳しく判断)
- 騒音問題が起きそうな施設が近くにないか
- 朝や夜の状況も確認
よくある失敗のひとつに急な契約があります。良い土地や建売住宅はすぐに買い手が決まるのは事実です。しかし調査が中途半端だと新築ノイローゼやマイホームブルーに陥ります。「大丈夫だろう」などの運任せで購入をするのは危険です。
営業マンは焦らせます。「すぐに買い手がつく物件です」や「他の人が申し込んだら手に入りません」など、無くなる不安をあおることで購入を急がせる手法です。お客様のためを思いすすめる営業マンもいます。しかし、自分の営業利益だけを考え、デメリットを隠しながらすすめているのかもしれません。
もしなくなったら縁がなかったと思うことも大切です。新築ノイローゼやマイホームブルーに陥った人の声を見ると、ほとんどが焦って購入したことで後悔をしています。営業マンは販売のプロです。信頼できるかを見極めておきましょう。
良い土地や建売住宅をすすめられたときのために、すぐ調査ができるよう必要なチェック項目を箇条書きにしておくと便利です。絶対に妥協できない項目も確認しておきましょう。妥協が新築ノイローゼやマイホームブルーにつながります。焦っての購入は危険です。
家族でよく話し合う
マイホームは家族でよく話し合って内容を固めていくべきです。内容に不満を抱いたまま強引にすすめると新築ノイローゼやマイホームブルーに陥ります。すべての望みをかなえるのは不可能です。しかしかなえられない理由に対し、納得をしながら進めなければいけません。
- 間取り
- 外観
- 外構
- 場所
相性の良い夫婦であっても、育ってきた環境が違うことから住まいへの思いは違います。
上記のように意見が分かれることもあります。子どもの頃、親にしてもらったことを我が子にもしたいという思いが意見に反映するのです。資金が潤沢ならばすべての思いがかないます。しかしなかなか思うようには行きません。
片方が一方的に意見を押し付けたらマイホームブルーに陥ります。住み始めてから不便な箇所が見つかるたびにイライラが増加するのです。夫婦のパワーバランスが偏っていると愚痴も口にできません。我慢が続くことで新築ノイローゼが深刻になります。
マイホームを購入するときは、一緒に暮らす人の思いをそれぞれ反映させることが大切です。常に我慢を強いられると、住み始めてからも楽しくありません。家族全員の意見を参考にしながら建てることが大切です。
無理な住宅ローンは組まない
無理な住宅ローンの返済計画が不安につながります。銀行の審査が通過したのを「認められた」と勘違いする人がいます。
ライフプランや趣味などによって、家族の収支は異なることから、例え審査でOKがでても安心できません。無駄遣いをすれば住宅ローンの返済が厳しくなります。次のような人は無理な住宅ローンに注意をしましょう。
ココに注意
- お金のかかる趣味を持っている
- 年に2回ほど家族旅行で贅沢をしたい
- おかずの少ない夕飯は認めない
住宅ローンは、世帯収入と借金の額や信用の審査を行います。趣味にどれだけお金を費やしているかなどは審査しません。ギリギリで通過した人は、少しでも無駄遣いをすると支払いが厳しくなります。賃貸と違い、税金の支払いも必要になるからです。
無理な住宅ローン返済が不安につながります。頭金を捻出するために、保険を解約した人はいませんか。解約をしないと購入できないのならば、検討のしなおしが必要です。無理な住宅ローン返済を組むのは避けましょう。
新築ノイローゼやマイホームブルーへの理解が大切
「【新築ノイローゼ】マイホームブルーに陥らない購入術」について解説をしました。自分は大丈と思っていると危険です。人生初の大きな買い物から、知らぬ間にプレッシャーを受けています。
新築ノイローゼやマイホームブルーにかかる危険性は誰にでもあるという理解が必要です。何事もなく購入できる人がほとんどですが、人生には「まさか」があります。自分が当事者になることもあり得るのです。自分は大丈夫と思わず、あらかじめ対策を行っておきましょう。