「ZEH住宅を安く建てたい!だけど予算オーバーだ」と悩まれている人はいませんか?注文住宅を安く建てたいと考えている人はタマホームを検討することでしょう。タマホームはローコストハウスメーカーで有名です。
「でも高性能な住まいをローコストで建てられるのかな?」と不安になる人もいるはずです。タマホームはZEHビルダーとして登録されています。ZEH住宅仕様の住まいを手掛けているハウスメーカーです。安くZEH住宅を建てたいと考えている人はタマホームのZEH仕様を検討しましょう。
そこで今回は「タマホームのZEH住宅(大安心の家ZERO)の特徴」を解説します。タマホームでZEH住宅を建てる際の注意点と合わせて参考にしてください。
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タマホームのZEH住宅の特徴
最初にタマホームのZEH住宅の特徴を確認しておきましょう。ZEH住宅におけるハウスメーカーの対応はさまざまです。
タマホームはZEH住宅に消極的?
タマホームはZEH住宅に対し2023年1月現在、消極的なハウスメーカーと思われます。しかし消極的だからといっておすすめできないわけではありません。ただ後悔をしないためには知っておくべき情報です。
もちろんタマホームはZEHビルダーに登録をしています。登録をしていながらもタマホームが消極的と思える主な理由は次のとおりです。
消極的と思える主な理由
- 公式ホームページにZEH住宅に関する記載が少ない
- タマホームの20年度ZEH普及率はわずか2%
- 良コスパ住宅の家づくりをアピールしている
タマホームの公式ホームページを見ると、ZEH住宅関連の情報が極めて少ないことがわかります。ZEH普及率が高く90%を超えている「一条工務店」や「積水ハウス」のホームページを見ると、ZEH住宅の情報が満載です。太陽光パネルや性能の高さをアピールしています。タマホームの公式ホームページのトップ画面では確認ができません。
タマホームは、25年度までにZEH普及率を50%にする目標を掲げています。しかし主要メーカーで比較をすると、普及率が一桁なのはタマホームだけです。タマホームの目標達成は非常に厳しい状況と言えます。
「じゃあZEH住宅の実績が少ないの?」と思われるかもしれませんが、そうとも言い切れません。タマホームの年間着工棟数は12,324棟(2020年5月〜2021年4月)です。普及率が2%なので、1年間で約246棟のZEH住宅を建てた計算になります。1年間で3日に2棟は建てていると考えれば少ない実績ではありません。
しかし、タマホームはどちらかというと良コスパ住宅の家づくりをアピールするハウスメーカーです。一棟あたり平均2,086万円(税込)で建てていることをアピールしています。ZEH住宅は、坪単価を上げてしまう住まいです。ZEH普及率と平均価格からみても、来客されたお客様へ積極的におすすめしていないと推測できます。
ただし消極的だからおすすめできないわけではありません。ZEH普及率でみると低いですが、1年間で200棟以上のZEH住宅を建てています。コストを抑えたZEH住宅を建てたいのならばタマホームがおすすめです。
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タマホームでZEH住宅を建てる方法は大安心の家ZEROだけ?
タマホームのZEH住宅と言えば「大安心の家ZERO」です。2016年4月29日より、人気の大安心の家シリーズでZEH住宅に対応した商品として販売が開始されました。ZEH住宅を低価格で実現する商品です。
しかしながら、公式ホームページの商品ラインナップに大安心の家ZEROの掲載が確認できません。タマホームでは、大安心の家ZERO以外の方法でもZEH住宅が建てられます。商品にオプションを追加することでZEH住宅仕様にする方法です。
タマホームでは、ZEH住宅の建て方を選べます。ただし大安心の家ZEROの方が安くなる可能性が高いです。次からは、大安心の家ZEROの特徴について確認をしていきましょう。
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タマホームのZEH住宅大安心の家ZEROの特徴
大安心の家ZEROが販売された当初は、2020年度までにZEH普及率を50%にすると掲げていました。残念ながら目標は未達でしたが、ZEH住宅仕様をクリアした高性能商品です。特徴を詳しく解説します。
タマホームらしく低価格で提供
タマホームのZEH住宅「大安心の家ZERO」は、コストパフォーマンスに優れた商品です。他社のZEH住宅よりも低価格で提供されています。タマホームのウリであるローコストは、ZEH住宅でも変わりありません。
施工面積36坪で、太陽光発電が4.5kw搭載されている状況での販売当初参考価格は1,660万円(税抜)です。本体価格のみですが、坪単価は46万円程度で建てられます。ZEH住宅仕様で50万円以下の坪単価は安いです。タマホームがローコストを実現する理由を確認しておきましょう。
ローコストを実現する理由
- 中間業者を省くことで手数料をカット
- 新しい流通システム「タマストラクチャー」を採用
- 高品質の設備を大量一括購入
タマホームでは、住まいの施工を直接管理しています。現場管理会社を間に挟むハウスメーカーもありますが、利用者にとっては損失です。中間マージンといった余計な費用が価格に乗ります。また、自社で直接管理することで工期の短縮にもつながるのです。
中間マージンのカットは施工だけではありません。タマホームの流通システム「タマストラクチャー」は、資材業者と直接つながるシステムです。直接取引をすることで中間マージンを発生させません。安定した価格で資材の購入ができます。
住宅に備える設備は、質の高い製品を大量に一括購入することで価格を下げているのがポイントです。タマホームは年間に1万棟以上の注文住宅を建てています。大量一括購入を設備メーカーに提案することで、低価格を設定する方法です。
タマホームは住まいの質を落とさず価格を下げる努力をしています。大安心の家ZEROも例外ではありません。他社よりも安い価格帯で提供されています。ZEH住宅を安く手に入れたい人におすすめです。
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高効率の設備を採用
タマホームのZEH住宅「大安心の家ZERO」は、高性能の設備機器を標準装備させています。省エネ効果の高い設備を標準仕様にすることで、価格を抑えながらもZEH住宅仕様を実現します。主な設備は次のとおりです。
主な設備
- 高性能エアコン
- 高効率エコキュート
- LED照明
- 太陽光発電
- HEMSと連携した分計電子盤
ZEH住宅に設置するエアコンには条件があります。HEMSによる制御やエネルギー消費効率を満たすエアコンでなければいけません。ZEH住宅で申請をする場合は、高性能エアコンが求められます。大安心の家ZEROは、ZEH基準をクリアしたエアコンが標準装備です。
エコキュートはヒートポンプにより給湯に必要なエネルギーを削減します。LED照明の採用は全室です。環境負荷が少ない太陽光発電も、標準仕様で搭載されます。CO2の削減効果が高いです。
他にも省エネを実現させるための設備が用意されています。高性能設備を配置することで商品名にあるとおり、エネルギーの収支をゼロにしました。価格が安いからと言って妥協をしているわけではありません。標準装備でZEH住宅仕様を実現します。
高気密高断熱の家
タマホームのZEH住宅「大安心の家ZERO」は、人気商品である「大安心の家」をベースに開発されました。大安心の家は、断熱等性能等級の等級5を満たした住まいです。高気密高断熱の住まいを標準装備で提供しています。
大安心の家ZEROが高気密高断熱で建てられる理由は次のとおりです。
ココがポイント
- 断熱材に性能の高いグラスウールやポリスチレンフォームを採用
- 開口部には熱伝導率の低い樹脂サッシを用意
大安心の家ZEROは、開口部の断熱性能をグレードアップすることで、高気密高断熱に優れた住まいを実現しました。費用をかければ性能を高くできるのは当然です。しかしタマホームの考え方は違います。低価格と高性能を両立させるのがタマホームのZEH住宅「大安心の家ZERO」です。
耐震性が高い
タマホームのZEH住宅「大安心の家ZERO」は、木造在来軸組工法を採用しています。高い耐震性が実現できる工法です。その名のとおり、ローコストでも安心して毎日を暮らせます。大安心の家ZEROの耐震性が高い理由は次のとおりです。
耐震性が高い理由
- 壁に構造用耐力面材を採用
- 全棟で地盤調査を実施
- ベタ基礎の採用
タマホームの木造在来軸組工法は、構造用耐力面材で四方を囲むことで高い耐震性を発揮しています。筋交い(柱と柱の間に設置する斜めの補強部材)をバランスよく配置し、構造用耐力面材を直接接合する工法です。接合部分の強度を高めているので、地震や暴風にまけません。四方の耐力面材が、外部からのエネルギーを構造体全体に分散させる住まいです。
地盤調査で万が一強度が足りないと判断された場合は、強度の確保を提案します。適切な強度を確保したあと建てるので、引渡し後10年間は地盤沈下による損害に地盤保証をつけているのです。
基礎は木造住宅との相性が良いベタ基礎を採用しています。質の高いコンクリートや鉄筋を採用して、耐久性と強度を確保します。建物を基礎からしっかりと支えることで、不同沈下を起こしません。
タマホームは震度7を想定した揺れで実大振動実験を実施しています。実験で利用された商品は「大安心の家ZERO」のベースとなった「大安心の家」です。実験により震度7相当の揺れでは倒壊や半壊しないことを証明しました。大安心の家ZEROの耐震性は証明されています。
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タマホームのZEH住宅大安心の家ZEROの坪単価
タマホームのZEH住宅「大安心の家ZERO」の坪単価は45万円~70万円程度です。タマホームで安く建てようと考えれば、坪単価30万円台(ZEH住宅仕様を除く)でも建てられます。ZEH住宅仕様なので、坪単価が上がるのは仕方がありません。
タマホームは、全体的な性能を平均的によくすることで価格を抑えるイメージです。何かに特化しているわけではありません。性能は標準をクリアしていますが、「他社よりもここが勝っている!」と言った特徴がすぐに思い浮かばないハウスメーカーです。
すべてが標準的なタマホームだからこそ、ローコストが実現し多くの人に選ばれています。しかしZEH住宅仕様は性能を上げなければいけません。設備や断熱性能を高めるため、標準的な坪単価が上がります。
30坪の場合、坪単価が20万円上がれば価格に600万円もの違いがでるのです。タマホームのZEH住宅仕様の坪単価を見ると、ZEH普及率が低いことにもうなずけます。
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タマホームのZEH住宅大安心の家ZEROの注意点
最後にタマホームで大安心の家ZEROを建てる際の注意点を紹介します。タマホームでZEH住宅を検討している人は参考にしてください。
間取りの希望は早めに伝える
タマホームは、間取りの作成方法に特徴があります。希望を伝えてもOKが出るまで時間が必要です。普段なら問題はありませんが、ZEH補助金の申請を考えている人は、公募期間の締め切りが気になることでしょう。間取りが決まらないことに、ドキドキするかもしれません。ZEH申請を行うのならば、早めに間取りは決めておくべきです。
ココがポイント
- ZEH基準がクリアできる間取りでなければいけない
- タマホームは営業マンと間取りを相談する
- 営業マンと作成した間取りのOKを設計士からもらう
対応する営業マンの経験が豊富ならば安心です。しかし普及率が2%なので、ZEH住宅の経験が浅い営業マンもいます。営業マンが「大丈夫です」と言っても設計士でNGがでるかもしれません。確認に数週間必要なので、NGを何度か繰り返すと焦ります。
人件費を削減するため、間取りの相談に設計士は同席しません。その代わりにローコストを実現させています。ZEHの申請を確認しながら間取りを進めましょう。「次の申請でもいいや」程度の気持ちがちょうどよいです。申請に振り回されないよう注意をしましょう。
複数社から見積もりを取る
タマホームでZEH住宅を建てるときは複数社から見積もりをとり、性能を比較してから依頼をしましょう。次の状況でタマホームにたどり着いた人は注意が必要です。
- 大手ハウスメーカーでZEH住宅では予算が足りないとわかる
- 安いハウスメーカーを探す
- タマホームを見つけあまりの安さに即決する
タマホームはおすすめのハウスメーカーですが、類似ハウスメーカーとの比較は、大切です。性能や価格差を見極めてから契約をしましょう。類似していないハウスメーカーとだけ比較をしても、あまり意味がありません。
類似ハウスメーカー
- アイダ設計のZEH住宅ブラーボゼネクト
- アイフルホームのセシボ零/極
- アエラホーム
- 地域密着の工務店
高額な価格を見て絶望をしたあとタマホームの低価格に出会うと「ここしかない!」と思い込みます。タマホームは実績からわかるとおり、多くの人に選ばれているハウスメーカーです。しかしZEH住宅に関しては比較も必要です。即決には注意をしてください。
タマホームのZEH住宅大安心の家ZEROのまとめ
タマホームのZEH住宅「大安心の家ZERO」の特徴について解説をしました。最後にまとめます。
ココがポイント
- タマホームのZEH普及率は低いが年間200棟以上は建てている
- タマホームのZEH住宅は大安心の家ZERO以外でも建てられる
- 類似ハウスメーカーと比較をして納得してから契約をするべき
タマホームはローコストでZEH住宅の夢をかなえてくれます。実績もあるおすすめのハウスメーカーですが、即決だけはおすすめできません。必ず類似ハウスメーカーと比較をしてから検討しましょう。