「お金がないけど家が欲しい!」と考えている人はいませんか?賃貸は無駄なお金を支払っているような感覚に陥ることがあります。賃貸で支払う家賃は戻ってこないお金です。しかし住宅ローンへの返済は違います。だんだんと財産が増えていくイメージです。
住宅ローンが完済できれば、子どもたちに残せる財産ができます。家賃の無駄をすぐにでも省きたい人は、夢の一軒家を手にする道のりを確認しておきましょう。お金がなくても一軒家は手にできます。そこで今回は、「お金がないけど家が欲しい!夢の一軒家を手にする道のり」を解説します。元手がない人で家の購入を検討されている人は参考にしてください。
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お金がないけど家が欲しい!
お金が現在手元になくても一軒家は手にできます。すべてを住宅ローンで工面する方法です。
お金がなくても住宅ローンが組める
手元にお金がなくても、住宅ローンは組めます。最近は頭金が用意できなくても審査を通す金融機関が増えました。諸費用を含めて借りられる住宅ローンもあります。引っ越し費用も厳しいという人は、すべてを含められる金融機関を探しましょう。
「フラット35」で住宅ローンを組めればメガバンクでも、ある程度の諸経費を組み込むことができます。ただ引っ越し費用なども必要な場合は、住宅ローン以外での借り入れを勧められるかもしれません。金利は住宅ローンよりも上がるので注意をしましょう。
地方銀行や信用金庫、JAなどでは多くの諸費用が組み込まれた住宅ローン商品に前向きです。引っ越し費用を含めた商品もあるので探してみましょう。
ただしお金がなくても住宅ローンを組めますが、主に次の審査条件のクリアを求められます。
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- 年齢:金融機関によって異なるが、20歳以上で完済時の年齢が80歳未満としているケースが多い
- 健康状態:団体信用保険への加入条件により健康状態も審査条件
- 購入する家の担保価値:土地や建物の価値
- 年収や勤続年数:転職したての人や個人事業主は厳しく審査される傾向がある
- 現在の借金:そのほかのローンや消費者金融からの借入額
- 延滞履歴:信用情報を確認したとき、延滞歴があると審査が不利になる
- 申告内容の虚偽:借金を隠すなどの虚偽の申込みは信用情報の確認でわかり、もし虚偽内容があると審査が不利になる
- 税金の滞納:税金を滞納している人だと住宅ローンは難しい(滞納解消後1年程度空けて申し込む方法が得策)
- 支払いの滞納:携帯料金や公共料金の滞納歴を確認する金融機関もある
審査基準は金融機関によって異なりますが、審査時は主に上記の内容を確認します。転職を考えている人は、融資を受けてからがおすすめです。条件がクリアできる人は、お金が手元になくても家が欲しいという望みに一歩近づきます。
借金があっても住宅ローンが組める
現在借金がある人でも、条件さえクリアできれば住宅ローンの審査は通ります。ただ基準が厳しくなるので注意をしましょう。主な審査基準は次のとおりです。
審査基準
- 借金をした目的:目的別ローン(マイカーローンなど)は審査に強く影響しないが、フリーローンや消費者金融からの借金は審査に影響する可能性がある
- 返済比率(年収に占める年間返済額の割合):借金と住宅ローンを合わせた返済比率が20%~25%以内であることが理想。30%以下が一般的
- 虚偽内容:借金を隠すと審査が厳しくなる
- 滞納歴:滞納歴は厳しく審査される
返済比率は計算しておくと便利です。「年間返済額÷年収」で算出し、住宅ローンの審査が通りやすい上限金額を算出しておきましょう。
また地方銀行では、今ある借金を住宅ローンに含めて借りられる商品もあります。審査条件は厳しくなりますが、まとめることで返済が楽になる住宅ローンです。ただし提供している地方銀行は少ないので注意をしましょう。また地方銀行は地域密着が多いので、建てる地域によっては利用できないかもしれません。
借金がある人でも条件さえクリアできれば「お金がないけど家が欲しい!」という希望がかないます。夢の一軒家を手にするためにも、現在の状況を整理して金融機関に相談をしてみましょう。
一軒家を手にする方法
一軒家を手にする方法は大きくわけて3つあります。
- 中古の一軒家を購入
- 建売住宅を購入
- 注文住宅で建てる
中古で購入する方法が、一番安く一軒家が手に入ります。続いて建売、一番高額になるのが注文住宅です。それぞれのメリットとデメリットを解説します。
中古の一軒家を購入するメリットとデメリット
「中古の一軒家は嫌」と当初から選択肢に入れない人もいますが、探してみると条件に合う物件が見つかるかもしれません。中古の一軒家のメリットとデメリットを紹介します。
メリット
- 価格が抑えられる
- 予算が把握しやすい
- 価格を抑えることで、立地条件(駅近など)が充実する
- 建物が古くても良ければ、広い一軒家が手に入る可能性もある
- 実際に物件を見学したあと購入ができる
- 楽しみながらリフォームができる
一番のメリットは価格を抑えられることです。新築よりも2割~5割程度安くなります。価格を抑えられることで、立地条件や広さが充実するかもしれません。また注文住宅と違い、建物の日当たりなどを確かめたあとに購入ができます。
楽しみながらリフォームできるのもメリットです。DIYが好きな人は、修繕や新しい棚の設置が楽しめます。新築にDIYを施す人はほとんどいません。
デメリット
- 新築でしか得られない新しさが中古にはない
- 中古の一軒家は担保としての価値が下がる可能性があり住宅ローンの審査に影響するかもしれない
- 間取りやデザインの自由度がない
- 中古なので劣化対策に関する維持費が意外とかかる
- 築年数が経っているので、最近建てた家よりも性能が落ちる
担保としての価値が下がることで、住宅ローンに影響がでるのはデメリットです。ただし購入価格が安くなるメリットから住宅ローンで必要な資金も減るので、そこまで気にする必要はありません。
しかし維持費やリフォームにお金がかかります。最近建てた家よりも耐震性や断熱性が落ちるのもデメリットです。住み始めてから数年で、大規模修繕を余儀なくされることもあります。
建売住宅のメリットとデメリット
建売住宅は、すでに不動産会社が建てた一軒家を土地と合わせて購入する方法です。メリットとデメリットを紹介します。
メリット
- 注文住宅よりは価格を抑えられる
- 予算が把握しやすい
- すぐに新築一軒家に入居ができる
- 見学をしてから購入ができる
注文住宅よりも安く購入ができます。建売と注文住宅における住宅ローン借り入れ総額の差額を比較すると、平均で700万円程度の差が生じているようです。注文住宅よりも安く購入できる確率が高まるのは間違いありません。予算が把握しやすく、すぐに入居ができるなどのメリットもあります。
デメリット
- 付近に同じような住宅が建っているので個性がない
- 間取りやデザインにこだわることができない
- 多くの人が見学のために出入りしている
デメリットは、同じようなデザインの家が立ち並んでいることです。不動産会社は大きな土地にまとめて住まいを建築します。そして土地を切り分けて販売するのが一般的です。同じ施工会社が建てるので、デザインが統一されます。似たような住まいが立ち並んでいるのを嫌う人には向きません。
また、引渡し前に清掃を施しますが、多くの人が見学で出入りしているのもデメリットです。気になる人は、ローコストで建てられる注文住宅を検討しましょう。
注文住宅のメリットとデメリット
注文住宅は、注文住宅メーカーを選んで間取りやデザインのプランを検討しながら家を建てる方法です。メリットとデメリットを紹介します。
メリット
- 他の方法よりも住まいにこだわりが持てる
- 安い注文住宅メーカーを選べば建売よりも価格が落とせる可能性がある
- オンリーワンの一軒家が手に入る
注文住宅は、住まいに一番こだわれる購入方法です。お金がない場合は、ローコストがウリの注文住宅メーカーを選ぶことで金額が調節できます。自由度は低くなりますが、企画住宅(メーカーがある程度のプランを用意している商品)で建てれば、建売よりも価格が抑えられるかもしれません。
デメリット
- こだわると価格がどんどん高くなる
- 予算の見込みが立てづらい
- 検討から引渡しまでに1年以上費やすかもしれない
- 打ち合わせなどで多くの時間が必要
- 完成品を見ていないので後悔することもある
注文住宅のデメリットは予算の見込みが難しいことです。こだわりを増やすと、標準価格にオプション料金がどんどん加算されていきます。気が付いたら数百万円単位で予算をオーバーしているかもしれません。また打ち合わせなどに時間を費やします。依頼をする注文住宅メーカーを選ぶだけでも時間がかかるので、「家が欲しい!」と考えてから実際に夢の一軒家を手にするまで1年以上の時間がかかるかもしれません。
お金がないけど夢の一軒家を手にする道のり
最後に一軒家を手にするまでの道のりを解説します。
予算の決定
お金がない場合は、いくらまで住宅ローンの借り入れができるか計算をしておきましょう。すべての諸経費を借入で賄わなければいけません。自分の借金や年収を書きだしてから計算をします。
審査が厳しい場合は、夫婦共同名義で審査をすることも可能です。最近は共働き世帯も増えました。収入を合算することで、より多くの予算が手に入ります。共同名義で購入した場合は、返済負担率を持分にするのが一般的です。夫7割、妻3割の負担ならば、持分も同じ割合で登記されます。
予算が決まったら先ほどの内容から建て方を決めましょう。土地の価格にもよりますが、2,000万円程度の予算が用意できれば注文住宅で建てるのも可能です。2,000万円が難しい人は中古の一軒家を検討しましょう。
情報収集をして住みたい家のイメージを考える
予算が決まると一軒家を手に入れる方法が決まります。ここからは注文住宅で建てる場合の道のりです。中古や建売は何件もの不動産会社を回るだけですが、注文住宅は時間がかかります。情報収集をして住みたい家のイメージを決めましょう。必要な情報は次のとおりです。
ココがポイント
- 住みたいエリアの土地情報(相場や地盤の状態など)
- 住みやすいエリアの情報
- 間取りやデザインを決めるための情報
- 注文住宅メーカーの情報
職場までの距離や、子どもが通う小学校などの情報も必要です。子どもが小さい場合は、自治体によって医療費の負担が異なります。何歳まで無料で診療できるかなどの情報もホームページから確認をしておきましょう。土地の地盤などに関する情報も重要です。土地の情報に合わせて住まいの情報も手に入れます。展示場などを回り、多くのメーカーを見学しましょう。予算の厳しい人は、ローコストをウリにするメーカーを中心に情報を集めるのがおすすめです。
情報を集めながら自分たちの家をイメージしましょう。
依頼するメーカーを選定
複数社と相談をしたら依頼するメーカーを絞ります。自分たちの理想を一番かなえてくれそうなメーカーに決定をしましょう。メーカーに、土地探しも合わせて依頼ができます。営業マンの対応なども選定材料のひとつです。親身になってくれる営業マンがいるメーカーを選ぶようにしましょう。
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間取りや設備の決定
依頼するメーカーが決定したら、間取りや設備を決定させます。ある程度の必要経費が見込めたら住宅ローンの仮審査を行いましょう。
住宅ローンの審査を楽にする方法は、メーカーと提携している金融機関への依頼です。審査に必要な書類を用意するだけで、担当が行ってくれます。審査が厳しい人は、提携している金融機関がおすすめです。ただ借金などもまとめたいという希望がある場合は、自分で金融機関を選定して手続きを行いましょう。仮審査が通ったら間取りや設備を決定します。
間取りの決め方で悩んだ方はこちらで解決
契約をして着工
間取りや設備などが決まったら契約です。契約をする前に、値引きの交渉をはしておきましょう。ローコストがウリのハウスメーカーを選ぶと、値引き交渉が難しいかもしれません。ハウスメーカーの口コミをネットで確認し、値引き交渉ができるかを調べておくのがおすすめです。
間取り、デザイン、性能、価格に納得ができれば契約をします。金融機関と住宅ローンの本審査を行い着工スタートです。
引渡し
着工がスタートしたら、ときどき現場を見学しておきましょう。建築中で気になる箇所があった際は、担当に連絡をして質問します。納得する家を手に入れるためにも、着工したら一安心はなく、頻繁に見学されるのがおすすめです。
建築が終了すると立ち会いが行われます。工事に問題がなければ引渡しで終了です。
手元のお金がなくても夢の一軒家は手にできる
「お金がないけど家が欲しい!夢の一軒家を手にする道のり」を解説しました。条件さえクリアできればお金がなくても家を建てることができます。借金がある人でも、条件は厳しくなりますが一軒家を手に入れることは可能です。
まずは自分がいくらほどの住宅ローンを組めるのか相談してみましょう。上限を知ることで、家を手に入れる方法が決まります。転職したばかりや滞納歴がある人は、数年の我慢をしてから審査されるのがおすすめです。