一条工務店のロングセラー商品である「セゾン(SAISON)」でマイホームを建てようかと悩んでいる人はいませんか?セゾンはデザイン性に優れた商品です。一条工務店が建てる注文住宅なので性能も高くコストパフォーマンスに優れています。
しかし人気が高いからと言って、何も検討せずセゾンに決めるわけにはいきません。セゾンで悩まれている人は、特徴や性能について確認をしておきましょう。そこで今回は「一条工務店のセゾン(SAISON)の特徴は?」について解説をします。性能や検討時の注意点と合わせて解説するので参考にしてください。
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一条工務店のセゾン(SAISON)の特徴は?

一条工務店の特徴は外観です。性能の高さは一条工務店のこだわりから考えれば当然のこと、性能以上に際立っているのがヨーロピアンスタイルの佇まいではないでしょうか。一条工務店のセゾンの特徴を知るうえで外観を語らないわけにはいきません。
一条工務店のセゾンはヨーロピアンスタイル
一条工務店のセゾンはヨーロピアンスタイルが基本です。一言でヨーロピアンスタイルと言っても1種類ではありません。セゾンには、2タイプのスタイルが用意されています。AタイプとFタイプの2種類です。
以前はVタイプもありましたが、現在の公式ホームページでは紹介されていません。また本社のグループサイトでは、「セゾン」と「セゾンAタイプ」の名称で販売されています。「セゾン」のみの商品は「一条の洋館セゾン」と紹介されているのが特徴です。
一条工務店には複数のグループがありますが、公式ホームページ内で「セゾンF」の商品名を利用しているのは、2023年1月現在で「株式会社一条工務店群馬」のみでした。ちなみに「株式会社一条工務店群馬」では「一条の洋館セソン」と紹介(2023年1月現在)をしています。「ソ」に濁点がないのも「株式会社一条工務店群馬」だけなので、おそらくですが間違いの可能性が高いです。
また、一条工務店が配布しているセゾンのカタログにはFタイプの記載があります。グループサイトの商品名では「F」の記載はありませんが、カタログには記載があるので勘違いをしないようにしましょう。
AタイプとFタイプともにヨーロピアンスタイルですが違いもあります。デザインの違いからセゾンの特徴を確認しましょう。
AタイプとFタイプの違い
AタイプとFタイプの違いを、商品の紹介文で確認しましょう。
AタイプとFタイプの違い
- 一条の洋館セゾン:ヨーロピアンデザインと天然素材にこだわった家
- セゾンAタイプ:ヨーロピアンテイストとナチュラルな素材の家
「一条の洋館セゾン(Fタイプ)」は、格調高いヨーロピアンスタイルが特徴です。
特徴
- 天然木をふんだんに利用
- レンガタイル張り
- 本物志向の本格木造住宅
室内空間には無垢材がふんだんに利用され、上質な空間を演出しています。外壁のレンガタイルが落ち着きを演出し、格調の高さを示すのです。外観は重厚なイメージ、室内は木のぬくもりにつつまれた満足感の高い住まいを実現しています。
「セゾンAタイプ」は、明るくカジュアルな外観デザインが特徴です。
特徴
- スタイリッシュで温かい外観
- スマートでナチュラル
- モダンな空間
外観からは温かさが伝わってきます。室内はナチュラル感のある素材でコーディネートされており、若者が好む空間です。セゾンAタイプからは、見ていて安心感や親しみやすさが伝わってきます。威風堂々とした佇まいを求めている人には「一条の洋館セゾン(Fタイプ)」がおすすめです。逆にカジュアルで親しみやすい外観を求めている人は、「セゾンAタイプ」をお勧めします。
モノコック構造による高い耐震性
一条工務店のセゾンAタイプとFタイプは、「夢の家」モノコック構造を採用しています。モノコック構造は地震の揺れを面で受け止める構造です。面で受け止められた揺れエネルギーを分散させることで、強い地震でも倒壊をしません。
モノコック構造の特徴は次のとおりです。
モノコック構造の特徴
- 六面体の箱型パネル構成
- 耐力壁をバランスよく配置
- 強い横揺れにも負けない剛床の採用
従来の木造軸組工法は、主に柱や梁で住まいを支えます。そのため柱の接合部に地震の揺れエネルギーが集中し倒壊する可能性が高まるのです。モノコック構造は「4枚の壁」「床」「天井の-」の六面体で住まいを支えます。接合部の点ではなく面に揺れエネルギーが集まり分散させることで、住まいを守る構造です。
またセゾンでは住まいを強固にするため、建築基準法の認定上限値をはるかに超える耐力壁を採用しています。強度は認定上限値である「壁倍率5倍」です。強度の高い耐力壁をバランス良く配置することで、耐震性を高めています。
さらに剛床の採用も特徴です。2階の床には32mm、1階の床には24mmの構造用合板を採用しています。耐力壁と剛床を強固に結びつけることで、地震による建物の倒壊を防ぐのです。一条工務店のセゾンの特徴は外観だけではありません。一条工務店らしい高い性能も備わっています。次は高気密高断熱を実現する「夢の家I-HEAD構法」も確認をしておきましょう。
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セゾンに採用されている夢の家I-HEAD構法の特徴
セゾンに採用されている夢の家I-HEAD構法は、家全体を高性能断熱材で包み込むことで高断熱を実現する構法です。断熱性を高めることで、住む人の健康と省エネを高めます。セゾンは費用を抑えながらも性能を高める住まいです。夢の家I-HEAD構法の特徴を紹介します。
高性能断熱材をふんだんに採用
セゾンは高性能断熱材で家を包み込む構造です。魔法瓶に包まれたような住まいにすることで、高い断熱性能を発揮します。採用されている主な断熱材は、高性能断熱材(EPS1号相当)です。施される厚さを確認しておきましょう。
施される厚さ
- 1階床:EPS1号相当を90mm
- 桁上:EPS1号相当を145mm
- 壁:EPS1号相当を120mm
- バルコニー下:EPS1号相当を180mm
- 真壁:高性能硬質ウレタンフォームを75mm
セゾンは高性能断熱材を厚く施すことで、断熱性能を高めています。少ない冷暖房で、室内を保ってくれる商品です。
開口部は高性能樹脂サッシを採用
セゾンの開口部は、高い断熱性能が期待できる「防犯ツインLow-Eトリプル樹脂サッシ」を採用しています。断熱材が優秀でも、開口部から熱を逃がしては意味がありません。開口部の熱伝導率を下げることで、外気に影響されない室内を実現します。
ココがポイント
- 強化Low-Eガラス
- アルゴンガス
- 防犯合わせガラス
- 高性能樹脂枠
「防犯ツインLow-Eトリプル樹脂サッシ」は、一条工務店が開発した業界トップクラスの性能をもつ窓です。ペアガラスアルミサッシの5倍の断熱性を有しています。開口部の断熱性を高めることで、より魔法瓶に近い状態に仕上げているのです。
しかも「防犯ツインLow-Eトリプル樹脂サッシ」の特徴は断熱性だけではありません。防犯性も高めてくれます。破られて侵入されやすい開口部を強固にすることで、住まいの安全性も高めてくれる設備です。
C値を保証
一条工務店のセゾンは家を建てるにあたり、C値(隙間の大きさ)0.7を保証しています。C値が四捨五入をして0.7以下にならなければ工事を中断する徹底ぶりです。
性能の高い断熱材や窓を採用しても、C値が高ければ意味がありません。隙間から室内の温度が逃げてしまいます。すべてのセゾンを高品質にするため、セゾンではC値の確認を行っているのです。安心して任せることができます。
熱交換換気システムのロスガード90を採用
熱交換換気システムのロスガード90はセゾンに限った設備ではありません。一条工務店の全商品で採用されている設備です。その名の通り、冬の温度熱交換率で90%を誇っています。省エネと心地よい住まいが実現する設備です。高気密高断熱の「夢の家I-HEAD構法」に欠かせません。
換気口は、エアコンでつくられたせっかくの室内温度を外に逃がします。しかし換気をしないわけにもいきません。だからこそセゾンにはロスガード90が必要なのです。ロスガード90を稼働していれば、空気を入れ替えても室内環境が維持できます。
ロスガード90は、「熱負荷計算ソフトSMASH」により試算した結果、冬場の暖房費が3分の1に抑えられることがわかった便利な設備です。夏場のジメジメした湿気も抑えてくれます。セゾンの心地よい住まいには欠かせない設備です。
外壁から比べるSAISON(セゾン)
一条工務店のセゾンの「Fタイプ」「Aタイプ」共にヨーロピアンデザインですが外壁や外溝によって、同じ間取りであっても住宅の表情は違ってきます。
住宅購入後も快適に住う為に初めに思い浮かぶ要素は、間取りや設備などではないでしょうか。住宅を建てた後、家族以外の方が初めに見るものは外観です。また自宅に帰宅する際に毎日見る外観は、これから住宅ローンを払っていく中でモチベーションにも大きく影響するかもしれません。
そんな外観のイメージを主に作るのは外壁だとすると、注文住宅を検討する際には十分に気にするべき要素に思えてきます。
さらに、外壁は見た目だけでなく将来の住宅のメンテナンスのコストに大きく影響する項目です。外壁の塗り替えは大掛かりになることが多く、足場を組んで行います。外壁の塗り替えメンテナンスを5〜10年毎に行うのか、30年毎に行うのかでは初期費用を考慮したとしても大きく今後の費用負担に影響することからも重要なポイントです。
住宅の外壁の種類は細かく、一般的には6種類に分けられることが多いです。
※あくまでもメンテナンス期間は目安となります、施工状態や素材によって変動します。
一般的な外壁の種類
1.窯業系サイディング
メンテナンスの目安は8年~
住宅で多く使われている外壁で、費用が手軽でデザインが多い点が魅力。
2.金属サイディング
メンテナンスの目安は10年~ひび割れや凍結の心配が少なく、仕上がりが均一な外壁。
3.ALCコンクリート
メンテナンスの目安は10年~
コンクリートの一種ですが、水に浮くほど軽量で、運搬の負担もすくなく加工もしやすい外壁。
4.タイル
メンテナンスの目安は30年~
圧倒的な高級感があり、タイルは汚れが付きにくくメンテナンスは長期間不要と言われています。
5.塗り壁(セメントモルタル・土)
メンテナンスの目安は7~10年
日本式で昔ながらで独特の味わいが魅力の塗り壁ですが、最近では洋風のものまで。工期は長くなりやすい。
6.板張り
メンテナンスの目安は3~7年
耐火性・耐久性を考慮する必要がある板張り、他の外壁よりも重点的にメンテナンスをしながら付き合うとよい味がでやすい。
多くの種類がある外壁、どんな外壁を選ぶかで外観やこれからのメンテナンスにも影響していきます。今回は、一条工務店の外壁においてのセゾンの外壁はどうなのか?簡単にまとめています。
セゾンシリーズの外壁について
一条の洋館「セゾン」Fタイプ
少し坪単価の高いセゾンFタイプ外壁の標準設備は、外観はレンガタイル(一階一面)が標準+サイディングです。
セゾンAタイプ
外装はサイディングが標準設備となっています。セゾンシリーズの外壁においては、セゾンFの方が、標準仕様が良いものになっています。
一条工務店を検討する方の中で、魅力的に映りやすいハイドロテクトタイルはセゾンでは、残念ながら使えないようです。ハイドロテクトタイルは「TOTOの光触媒技術のハイドロテクトを採用しており汚れが落ちといわています。

このハイドロテクトタイルを採用出来ないセゾン、この点も人によってはメリット・デメリットになりうる問題です。外壁については一条工務店を選択した方は、ハイドロテクトタイルをどう考えるかによってもセゾンを選ぶかそれ意外か。セゾンの中でもFかAかと選択する基準になると思います。
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一条工務店のセゾン(SAISON)の坪単価
セゾンの坪単価はタイプによって異なります。
セゾンの坪単価
- 一条の洋館セゾン(Fタイプ):坪単価70万円~85万円程度
- セゾンAタイプ: 坪単価65万円~80万円程度
性能に大きな違いはありませんが、セゾンFタイプの方が5万円ほど高額です。Fタイプは天然素材とタイルを採用しています。対して、セゾンAタイプはナチュラルな素材です。素材の差が坪単価に反映されています。
坪単価5万円と聞くと「大きな違いはない」と思われるかもしれませんが、30坪の広さで比較をしてみましょう。2つのタイプの価格差は150万円に上がります。デザイン性だけでなく価格差も確認をしておきましょう。一条工務店に依頼をすれば、両方の見積もりを出してくれます。
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一条工務店のセゾン(SAISON)の注意点
最後に一条工務店が手掛けるセゾンの注意点を解説します。セゾンを検討するときの参考にしてください。
全館床暖房がオプション仕様
一条工務店は全館床暖房も有名です。全館床暖房を標準仕様にしている商品もあります。しかし残念ながらセゾンに関しては標準仕様ではありません。全館床暖房を希望する場合は、オプション仕様として追加料金が必要です。
一条工務店で建てるのならば全館床暖房が欲しくなります。全館床暖房の特徴は次のとおりです。
全館床暖房の特徴
- 足元から部屋全体を温めてくれる
- 全館なので家中が温かい
- 火を利用しない安全な暖房設備
- エアコンよりも空気がきれい
一条工務店の全館床暖房は、足元から部屋全体を温めてくれます。エアコンは上からです。足元が温まるまでに時間がかかります。全館床暖房は、背の低い子どもでもすぐに温もりを感じられる設備です。
また、全館なので家中が温まります。冬の室内事故で最も恐ろしいヒートショックが抑止できる設備です。家族の健康を守ってくれます。火を使わないので子どもが利用をしても安心です。火災から家族を守ってくれます。
さらに空気がきれいなのも特徴です。全館床暖房はエアコンと違い風を発生させません。エアコンは風を発生させ室内を温めます。天井に付着したホコリが舞い上がるかもしれません。喘息など、気管支などの病気が気になる場合は、全館床暖房を採用するべきです。
しかし魅力的な全館床暖房が、セゾンはオプション仕様となっています。もしセゾンで全館床暖房を設置したい場合は、一条工務店のキャンペーンを確認しましょう。一条工務店はまれに、全館床暖房の割引キャンペーンを開催しています。値引き交渉などで、価格を抑える交渉をするべきです。
外内ダブル断熱構法ではない
残念ながら一条工務店のセゾンは外内ダブル断熱構法を採用していません。先ほど説明をしたとおり「夢の家I-HEAD構法」を採用しています。夢の家I-HEAD構法でも十分な性能ですが、外内ダブル断熱構法よりは性能が落ちるので注意をしましょう。
外内ダブル断熱構法が採用されている商品は「グラン・スマート」と「アイ・スマート」です。性能の違いを確認しておきましょう。
性能の違い
- 夢の家I-HEAD構法のQ値:0.98w/㎡・K
- 外内ダブル断熱構法のQ値:0.51 w/㎡・K
夢の家I-HEAD構法は国の基準の3倍です。対して、外内ダブル断熱構法は5倍の性能を有しています。業界最高(一条工務店調べ)の断熱性能です。外内ダブル断熱構法の性能を知らなければ、夢の家I-HEAD構法でも十分満足できます。ただ上の構法がある事実に欲が出てくるかもしれません。
更に上質な心地よさを求めている人には「グラン・スマート」や「アイ・スマート」がおすすめです。ただし坪単価は上がります。費用対効果を考えてから判断することが大切です。
一条工務店のセゾン(SAISON)の特徴まとめ
一条工務店のセゾン(SAISON)の特徴について解説をしました。最後にまとめます。
ココがおすすめ
- セゾンは2タイプ用意されている
- セゾンの外観はヨーロピアンデザイン
- デザイン性と性能に優れた住まい
- 坪単価は上がるがセゾンを超える性能の商品もある
一条工務店のセゾンはロングセラー商品です。価格を抑えたい人は、セゾンを検討しましょう。セゾンはコストパフォーマンスに優れた商品です。