完成見学会を行うとハウスメーカーから謝礼がもらえます。ただメリットばかりではありません。完成見学会によりトラブルが発生したなどの口コミもあります。
ハウスメーカー側からすると、完成見学会は契約を増やす大チャンスです。これから住む人がいる新築をアピールすることで、新たな契約を得られます。オーナーにどうしても開催してほしいことから完成見学会のデメリットを口にしないハウスメーカーがあるかもしれません。開催を決めるときは十分な検討が必要です。
そこで今回は「完成見学会のトラブルって?ハウスメーカーが口にしないデメリット」を解説します。完成見学会を受けるかで悩まれている人は参考にしてください。
一定の条件を満たすことで優遇などが受けられます
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完成見学会とは?
完成見学会とは、一般の人へ見学をしてもらう催しのことを言います。完成見学会を開催する理由はハウスメーカーのアピールです。依頼主と打ち合わせをして建てた注文住宅を、検討している人に見学してもらいます。見学した人は具体的なイメージがわき契約に至るというわけです。
- 家の完成
- 完成見学会の実施
- ハウスクリーニング
- 家の引渡し
家の引渡し前に行われるので、見学後はハウスメーカーがハウスクリーニングを行います。さらに謝礼がもらえるなど、依頼主にもメリットがある催しです。
完成見学会のメリット
完成見学会はトラブルが目立つ催しですが、依頼主にもメリットがあります。デメリットを確認する前に、メリットを見ておきましょう。
謝礼がもらえる
完成見学会を行う一番のメリットは謝礼です。ハウスメーカーによって内容や金額は異なりますが、主に次の謝礼が得られます。
- 家電やオプションをプレゼント
- 値引き
- クオカードや現金による謝礼
完成見学会を受ける前に謝礼の内容を確認しておきましょう。完成見学会にはトラブルやデメリットがあります。その一方でハウスメーカーに大きなメリットのある催しです。謝礼に満足ができないのならば断りましょう。
金額の相場は、建てた家の規模にもよりますが5万円から10万円程度です。5千円のクオカードのみというハウスメーカーもありました。完成見学会がきっかけで契約が得られたら、追加で支払うといったハウスメーカーもあるようです。
家電のオプションを受ける場合は、開催を受ける前に十分な確認をしておきましょう。謝礼がトラブルになったケースもあります。
口コミ
「リビングに設置できるエアコンをお渡しします」と言われ完成見学会を受けました。完了後、設置されたのは6帖用のエアコンです。リビングに設置すると言われたので機能の高いものを期待していましたが、ハウスメーカーは安く済ませました。ただエアコンを設置したことに間違いはありません。確認をしなかったことに後悔をします。
謝礼がもらえるのはメリットです。しかし謝礼がトラブルにつながった例もあるので、受ける際は注意をしましょう。
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ハウスメーカーが気合を入れて建ててくれる
完成後に見学会を催す注文住宅は、数日間であってもハウスメーカーの広告塔です。完成見学会から新規の契約をつかめるチャンス、そのための家ですからおのずと力が入ります。もちろんどの住まいであっても手を抜くことはしません。しかし利益を求めるのは人として当然のこと、完成見学会を受けていただいたことで気合が入る気持ちもわかります。
ココがポイント
- 間取りの提案が増える
- ベテランの職人を配置する
- ミスを防ぐため点検が細かくなる
絶対にとは言い切れませんが、上記のような考え方をするかもしれません。開催をしなければ欠陥住宅が建つという意味ではないので安心してください。ただ、いつも以上に気合が入るハウスメーカーもあるようです。
家具の配置で事前確認ができる
完成見学会を開催するにあたり、ハウスメーカーが家の中に家具を設置します。ハウスメーカーと提携するプロのコーディネーターが設置を担当するケースも少なくありません。プロの配置を見ることで、購入する家具のイメージがわきます。
完成見学会での配置を参考に家具を買いそろえられるのはメリットです。インテリア購入の際「失敗したら嫌だな」と思っている人はいませんか。もし気に入ったのならば、真似をするだけでイメージどおりのリビングが出来上がります。
完成見学会で見られるトラブル
完成見学会のトラブルをつぶやく口コミは多く見られます。事前にどのようなトラブルがあるかを知っておきましょう。
傷や汚れが付く
トラブルの口コミで最も多かった内容が傷や汚れです。ハウスメーカーは傷や汚れを付けないために、見学者へ担当を配置して対応します。しかしすべてに目が届くわけではありません。傷や汚れが付く要因はたくさんあります。
ココに注意
- スマホを落とす
- 渡されたアンケート用紙を挟んだ板やペンを落とす
- スリッパをはかずに子どもが駆け回る
- 手袋を付けずにドアノブをべたべた触る
- 階段やロフトから勢いよく飛び降りる
上記は口コミから見つけたトラブルです。ペンを落としたことで壁が汚れたといった口コミもみられました。写真をNGにする完成見学会がほとんどですが、スマホを取り出していろいろ検索する人もいます。その際にスマホを落とす人もいるようです。
完成見学会を開催する際の要望で、子どもの来場をNGに指定できます。しかし守られない見学者もいるのが現実です。
1組の見学者に対し、必ず営業マンが付き添います。付き添うのになぜ上記のようなトラブルが発生するのでしょうか。理由はハウスメーカーから見れば見学者もお客様だからです。これから収入になる可能性のあるお客様に対して、強く言えない気持ちも理解ができます。
だからと言って許せるトラブルではありません。完成見学会を受ける際は、上記のようなトラブルが発生しないよう打ち合わせしておくことが大切です。
完成見学会で利用した水道光熱費が請求されていた
「考えてみたら完成見学会で利用された水道光熱費を支払っていた」という口コミもありました。完成見学会はハウスメーカーの要望で行います。ハウスメーカーが支払うのは当然です。微々たる金額ですが、支払いに納得できないといった声もみられました。
引渡し前の水道光熱費はハウスメーカーが支払うのが一般的です。先ほど説明をしたとおり、完成見学会は引渡し前に行われます。口コミの中には「ハウスメーカーが電力会社との契約を済ませてよいといったから進めた」という内容もありました。
ハウスメーカーに「おかしい」と説明したところ返信がないそうです。依頼主も金額が小さいので大ごとにする意味がありません。ただ言われた通りに行動して支払ったことに対し、正式な謝罪がなかったことに腹を立てています。
大きなトラブルではありませんが、完成見学会を受ける際は水道光熱費の契約に注意をしましょう。ハウスメーカーのお願いで行う見学会の費用を、一部でも支払うのは納得ができません。
ケチをつける見学者にイライラする
世の中にはいろいろな人がいます。なぜSNSで誹謗中傷をするのでしょうか。大多数の人は理解ができません。残念ながら完成見学会でも同じような行動をする人がいます。自慢の住まいをけなされるのは心苦しいです。
ココに注意
- 間取りが反面教師になる
- 風水的に問題ばかり
- 完成見学会で自慢するほどの家じゃない
上位は実際に口コミで見られた内容です。これから住み始める人にとっては気分の良い内容ではありません。わざわざ口にする必要がない言葉ばかりです。上記のようなケチをつけることで楽しむ人も世の中にはいます。嫌な思いをするといったトラブルもあるので注意が必要です。
トイレを使われた
見学者がトイレを使用するといったトラブルもあるようです。依頼主が利用をする前に、新品のトイレを他人が使用します。これから新築に入居することを楽しみにしている者としては残念な光景です。
トイレの使用に対応するため、建築中に職人が利用していた仮設トイレをそのままにして完成見学会を行うハウスメーカーもあります。しかしわがままな見学者は少なくありません。「トイレぐらいいいでしょ、減るもんじゃあるまいし」と担当者に詰め寄る人もいるようです。
ハウスメーカーの担当も、その場でトラブルを発生させないためにも見学者の言うことを聞く傾向があります。説明をして使わせないハウスメーカーもいますが、見学者の機嫌を損ねてはいけないと思い利用を許してしまうのです。「黙っていればオーナーにバレない」という考え方を持ちます。
完成見学会にオーナーを立ち会わせるハウスメーカーは少ないです。上記は見学者として参加をしていた人の口コミから見つけました。「絶対に完成見学会は受けない」と力強く語っています。
価値観には個人差があるのが問題です。上記を「ありえない」と考える人もいれば「減るもんじゃない」と考える人もいます。「ありえない」と思われる人は、完成見学会の同意はやめるべきです。
ハウスメーカーが口にしないデメリット
ハウスメーカーは、完成見学会の開催を望んでいます。完成見学会は顧客の獲得に効果の高い催しです。オーナーに気分よく受けてほしいことから、依頼時に口にしないデメリットもあります。ハウスメーカーが口にしないデメリットも確認をしておきましょう。
悪いことを考える人が完成見学会を利用する
完成見学会に集まるのは注文住宅を検討している人だけではありません。完成見学会は堂々と家の中を見られる催しです。家の中を事前に見学することで、悪いことを考える人もいるのです。
ココに注意
- 侵入経路の確認
- お風呂や脱衣所の窓や位置を確認
- 家の住所の確認
マンションへの侵入を考えている人が、事前に空き部屋の内見を不動産会社で済ますといった悪質な事例があります。悪いことを考える人にとって、完成見学会はルートの確認をするのに最適な場所です。住み始めてから数年後に当時得た情報で侵入をします。
お風呂の位置や脱衣所の窓を確認する不審者もいるようです。のぞきができないかを確認します。完成見学会が悪い人に情報を与えてしまうのです。
ハウスメーカーは上記のようなデメリットを説明しません。可能性は極めて低いですが、起こり得るデメリットです。
価格が見学した人に知られる
完成見学会に参加した人はハウスメーカーの担当者にどのような質問をするでしょうか。一番多い質問は価格です。見学している住まいがいくらで建つのか気になります。見学者に注文住宅の価格を知られるのは恥ずかしいです。
知られるのは価格だけではありません。ハウスメーカーから提案を受けたこだわりの箇所も説明をします。住まいに求めているものが他人に知られるのは、何となく嫌なものです。実際に完成見学会を開催したあとに「恥ずかしい」と気付きます。
完成見学会がすでに決定している
完成見学会の開催有無を確認しないハウスメーカーもあります。契約書に完成見学会の開催を拒めないと記載しているハウスメーカーです。引渡し前の所有権はハウスメーカーにあります。契約時にサラッと説明をし、強引に完成見学会を開催するハウスメーカーもあるようです。
モデルハウスを持たないハウスメーカーは、完成見学会でアピールをします。実績の少ない地域で建てる場合は、絶好のアピール機会です。是が非でも完成見学会を開催したいと考えます。
しかし完成見学会を嫌がる人が増えてきました。謝礼ではOKをしてくれません。そこで完成見学会の開催が当然かのようにサラッと説明し契約を結ぶのです。本来はオーナーの善意で行う完成見学会を、強引なやり方で開催します。
強引なやり方なのでハウスメーカーは最後まで口にしません。断れない状況にし、開催をするしかなくなります。絶対に断りたい人は、契約をする前に確認をしておきましょう。
完成見学会の開催には熟考が必要
「完成見学会のトラブルって?ハウスメーカーが口にしないデメリット」について解説をしました。完成見学会でトラブルを経験した人は少なくありません。メリットもありますが、デメリットが目立つイベントです。
もちろんトラブルなく無事に終了したケースもあります。見学者の質次第です。どんなに根回しをしても、悪い見学者が来ればデメリットの方が高くなります。運任せに近いです。
お世話になった担当者のお願いを聞き入れたと思われる気持ちもわかります。しかし注文住宅は高額な買い物です。新品の住まいが汚れるかもしれません。トラブルやデメリットを担当に確認し、よく検討してから決定をするべきです。