積水ハウスは木造も手掛けていますが、鉄骨造が有名なハウスメーカーです。知名度だけでなく「技術力」や「施工力」も高いので、2021年度着工戸数ランキングでは2位にランクインをしました。実績からもわかるとおり人気のハウスメーカーです。
やはり相談をする前に気になるのは標準装備が充実しているかどうかです。標準装備が充実していれば、コストパフォーマンスに優れた住まいが実現します。積水ハウスを検討されている人は、最初に標準装備を確認しましょう。
そこで今回は積水ハウスが手掛ける鉄骨1・2階建て商品の標準装備について解説をします。検討している人は参考にしてください。
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標準装備①構法
画像参照:積水ハウス公式サイト
積水ハウスが鉄骨1・2階建て住宅で標準装備にしている構造が「ダイナミックフレーム・システム」です。オプション仕様なしで強い耐震性を実現します。
ダイナミックフレーム・システムのすごさは、耐震性だけではありません。圧倒的な自由度が実現する設計も魅力です。主な特徴を解説します。
特徴
- 工業化住宅として型式適合認定を取得
- 圧倒的な大空間を実現する秘密は「ダイナミックビーム」
- 1階:「天井高:2,470mm・2,700mm」「最大スパン:7,000mm」
- 2階:「天井高:2,270mm・2,470mm」「最大スパン:8,000mm」
ダイナミックフレーム・システムは、積水ハウス独自の構造システムです。工業化住宅として型式適合認定を取得し、安全で快適な住まいを実現します。
ダイナミックビームは、梁に利用する積水ハウスの素材です。「ダイナミックビームR(積水ハウス標準梁の約5倍の強度)」と「ダイナミックビームK(積水ハウス標準梁の約10倍の強度)」が、耐震性の強度を保ちながら大空間を実現します。
大開放の間取りは上記で示したとおりです。大きな空間でも断熱性は損ないません。広さと住みやすさを併せ持つ住まいが実現します。
間取りの中では「ダイナミックルーフ」がおすすめです。2階の最大8,000,mm幅のスパンが、小屋吹き抜けの採用を実現します。2階天井部分に設置された吹き抜けが勾配天井と合わさり、これまでにない大空間を実現するのです。
積水ハウスのダイナミックフレーム・システムは、家の強さと自由度の両方が手に入ります。大開放空間を求めている人には標準装備で手に入る積水ハウスがおすすめです。
標準装備②制震システム
画像参照:積水ハウス公式サイト
積水ハウスの鉄骨1・2階建て住宅には、制震システムが標準装備されています。
ただし、積水ハウスの人気商品「イズシリーズ」と「ビー エコルド」のみです。他はオプション仕様になるので注意をしてください。積水ハウスが誇る制震システム「シーカス」の特徴は次のとおりです。
特徴
- 地震の揺れエネルギーを熱に変換する「シーカスダンパー」
- 国土交通大臣認定構造
- 実大振動実験で、巨大地震を想定した大きな揺れをクリア
シーカスダンパーには特殊高減衰ゴムを内蔵しています。耐久性の高いゴムなので、気温の変化に左右されません。安定した特性を持つ優れた素材です。劣化防止策が施されているので、長い期間にわたり性能が持続します。耐用年数は驚きの100年です。
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シーカスの実力は国土交通大臣にも認定されています。実代モデルによる振動実験を245回にわたり実施、かつてない巨大地震を想定した揺れにも挑戦をしましたが、積水ハウスの住まいは倒壊しませんでした。外壁の割れや脱落すら起こしていません。
標準装備のダイナミックフレーム・システムにシーカスを効率よく配置すれば、地震時における住宅の変形量を2分の1以下に抑えられます。内外装の損傷を軽減する構造体が実現するのです。
オプション仕様の商品もありますが、「イズシリーズ」と「ビー エコルド」は標準装備とされています。優れた耐震性により、安心な生活を手に入れたい人におすすめです。
標準装備③基礎
画像参照:積水ハウス公式サイト
積水ハウスの鉄骨1・2階建て住宅には、布基礎が標準装備されています。ベタ基礎を標準装備にするハウスメーカーが多いですが、鉄骨系住宅には布基礎の採用が一般的です。積水ハウスも布基礎を標準装備にしています。
別のハウスメーカーで「ベタ基礎だから安心です」と聞いたことがある人は、布基礎に対し不安を覚えるかもしれませんが、理由があるので安心をしてください。パナソニックホームズやヘーベルハウスも布基礎を採用しています。
柱や梁で支える鉄骨造は、ポイントへの荷重が大きくなるため、立ち上がり部を高くしなければいけません。立ち上がり部を高くする方法に適しているのが布基礎です。
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布基礎の立ち上がりは一般的に55cm~65cmが採用されます。一方のベタ基礎は一般的に40cm~45cmです。鉄骨造で家を建てるハウスメーカーのほとんどが布基礎を採用しています。
ベタ基礎じゃないから不安というのは間違いなので安心してください。積水ハウスは布基礎を標準装備にしているハウスメーカーです。
標準装備④断熱性と気密性
積水ハウスの鉄骨1・2階建て住宅は、標準装備で品確法性能表示制度の断熱性能で「等級4」に対応します。家中を断熱材でくるむことで、一年中を快適にする仕様です。利用されている断熱材は部位によって異なります。
ココがポイント
- 外壁:高性能グラスウールを100mm
- 天井:ロックウールを200mm
- 床:ポリスチレンフォームを80mm
厚い断熱材を標準装備にすることで「等級4」を獲得します。また、さらに上の心地よい住まいを求めている人には、オプション仕様で「ハイグレード仕様」と「プレミアム仕様」を用意、グレードが上がるほど光熱費が抑えられる住まいになるのです。
また積水ハウスは、断熱材を厚くするだけでは意味がないと考えています。隙間やヒートブリッジ(外壁と内壁の間にある柱や梁、スラブ(床または屋根)などが熱を伝える現象)があれば、室内の温度は失われることでしょう。積水ハウスでは気密性や施工性まで、すべての性能向上を目指しています。
ココがポイント
- 適材適所:部位ごとに断熱材を変更することで最適な仕様を実施
- 熱橋対策:柱や下地材の木部分にも断熱材を配置
- つながりバランス:天井、壁、床など全体のつながりをバランスよく考慮した断熱設計
- 施工性:誰の施工でも性能の確保ができる設計
積水ハウスでは、3種類の断熱材のつながりとバランスを考えながら適材適所に施しています。長期にわたり心地よい住まいが続く断熱性能を、標準装備で実現するハウスメーカーです。
標準装備⑤窓
積水ハウスの鉄骨1・2階建て住宅は、窓にも優れた断熱性能をもつ素材を標準装備しています。窓の標準装備は次のとおりです。
- 防犯合わせ複層ガラス
- SAJサッシ(超高断熱アルミ樹脂複合サッシ)
複層ガラスはアルゴンガス入りです。最も効果的と言われている中空層16mmを確保しています。オプション仕様で「薄板トリプルガラス」や「真空複層ガラス」も用意しているので、気になる人は検討をしましょう。
サッシは業界ナンバーワンのアルミ系サッシにより、超断熱を実現します。外部には厳しい日差しに耐える対候性の高いアルミを採用、内部には断熱性の高い樹脂で質感も向上させているのが特徴です。
一般的なアルミ樹脂複合サッシよりも室内側樹脂の被覆を増やしています。アルミに断熱樹脂を挟むことで、「断熱性」「防露性」「気密性」を向上させる仕組みです。
最高の標準装備を用意しました。断熱性能をさらに上げながら、結露防止にも活躍します。
標準装備⑥外壁
画像参照:積水ハウス公式サイト
積水ハウスの鉄骨1・2階建て商品の中でも特に人気のある「イズ・ステージ」と「イズ・ロイエ」では、外壁に「ダインコンクリート」を標準装備しています。ダインコンクリートは、積水ハウスのオリジナル最高級外壁です。特徴を紹介します。
特徴
- デザイン性に優れている
- 耐久性に優れている
- 耐火性に優れている
- タフクリア-30の採用
ダインコンクリートは、強度を保ったまま高いデザイン性を実現しています。
不規則な目地の太さや表面の凹凸など、見る者を飽きさせない味わい深い表現がダインコンクリートの特徴です。その美しさは、ダインコンクリートに囲まれた住まいが建っているだけで「街の財産」になり得るとまで言われています。
ダインコンクリートの強さは13トンのロードローラーが乗っても耐えられるという強度です。さらに引張り強度と曲げ強度試験にも高い性能を示しました。
また、耐火性にも優れています。約840℃で過熱をしても室内側の壁面温度は40℃を保ち、もらい火を防ぐ耐火性を示しました。燃えにくい構造が住まいを火災から守ります。
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ダインコンクリートは、外壁のメンテナンスサイクルを大幅に延長する「タフクリア-30」が施されているのもポイントです。タフクリア-30で塗装されたダインコンクリートは、塗装面が超親水状態になります。汚れを雨で洗い流す仕組みです。メンテナンスサイクルを従来の倍にあたる30年にまで上げました。
積水ハウスのオリジナル外壁「ダインコンクリート」が標準装備されているのはメリットです。邸宅仕様の外壁が、住まいのデザイン性を向上させます。
標準装備⑦キッチン
積水ハウスのキッチンは次のメーカーの中から選択ができます。
- パナソニック:ラクシーナ
- クリナップ:ステディア
パナソニックの「ラクシーナ」とクリナップの「ステディア」が標準装備されています。どちらもデザイン性と機能性を兼ねそろえたキッチンです。
標準装備⑧浴室
画像参照:積水ホームテクノ公式サイト
積水ハウスの浴室には「積水ホームテクノ」が標準装備されています。社名からもわかるとおり、積水化学グループのユニットバス専門メーカーです。最初にプラスチックで浴槽を製造した実績を持っています。
積水ホームテクノのではウェイビー浴槽を採用、洗い場を広くしながら快適な入浴を実現する浴槽の形です。通常の形も選択ができます。
オプション仕様で浴室内の自動洗浄機能をプラスできますが、10万円以上のアップは覚悟をしてください。毎日の清掃が楽になる便利な機能ですが、高額オプション仕様なので検討が必要です。
標準装備⑨トイレ
積水ハウスのトイレには次の2つのメーカーが用意されています。
- TOTO
- リクシル
どちらも高性能トイレを手掛ける知名度の高いメーカーです。悩むかもしれませんが、デザイン性や機能性を考慮して検討をしましょう。
標準装備⑩洗面化粧台
積水ハウスの洗面化粧台には次の2つのメーカーが用意されています。
- パナソニック:ウツクシーズ
- リクシル:エルシィ
パナソニックは、センサーにより出水をする機能付きです。子どもの水の出しっぱなしを防ぎます。洗剤をつけたまま触らないで済むのもポイントです。
リクシルは、色で温度を知らせてくれるルミナスサインの機能が備わっています。触らずに温度がわかるので、やけどの危険性がありません。
どちらも魅力的な機能が備わっています。信頼できるメーカーなので、選択に失敗をして後悔をする可能性は極めて低いです。
標準装備⑪アフターサポート
積水ハウスは標準装備でアフターサポートが充実しています。アフターサポートは次のとおりです。
アフターサポート
- 長期保証制度
- アフターメンテナンス
- アフターサポート紹介
積水ハウスは構造躯体と雨水の侵入を防止する部分について、「初期30年保証制度」が標準装備されています。初期保証が終了したあとは、必要な有料点検と有償工事を施すことで、永年保証をしてくれるハウスメーカーです。建物の耐久性への自信が伝わってきます。
またアフターメンテナンスとして、点検や補修を迅速に行うのも特徴です。メンテナンス情報は積水ハウスの「いえろぐ」で管理されています。1邸宅ごとに住まいのデータを保管しておく仕組みです。
長期保証制度とアフターメンテナンスを支えていのがカスタマーズセンターの存在、全国各地に設置されています。さまざまな相談やメンテナンスへの迅速対応が積水ハウスのアフターサポート紹介です。
まとめ
積水ハウスの標準装備について解説をしました。
積水ハウスの鉄骨1・2階建て住宅は標準装備に優れています。特にイズシリーズは、制震システムやダインコンクリートなど、欲しい設備が満載です。オプション仕様だと迷いますが、標準装備なので問題はありません。
標準装備の内容を確認すると、実績が高い理由がわかります。選ばれる理由は魅力的な標準装備の充実です。耐震性の高さは日本で家を建てる以上こだわらなければいけません。しかもデザイン性を向上させた自由度の高い邸宅仕様なのですから魅力的です。
積水ハウスで悩まれている人は一度相談をしてみましょう。実力と実績が伴っているハウスメーカーです。