お風呂を黒にするかどうか迷っている人はいませんか?カタログやショールームを見ていると、黒のお風呂が目に留まります。自宅のお風呂は白のイメージが強いので、意外性を持つ黒いお風呂に惹かれるようです。
「黒もいいよね?」とテンションを上げる夫婦もいますが、住み始めてから普段と違うお風呂に慣れるまで時間がかかるかもしれません。実は「お風呂を黒にして失敗した」と後悔をする人もいます。失敗を口にする人の口コミを見ると、情報不足と住み始めてからのイメージが否めません。普段と違う色を選ぶ際は、メリットとデメリットを確認しておくべきです。
そこで今回は「お風呂を黒にするってどう?失敗しない浴槽選びのポイント」を解説します。黒のお風呂に惹かれている人は参考にしてください。
後悔したくない方はこちら
家づくりに後悔や失敗はつきものですが、可能な限り嫌な思いは避けたいですよね。そのような方に、家づくりで後悔しないための方法をご紹介いたします。
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お風呂を黒にするってどう?
ショールームやカタログを見ると、黒のお風呂が増えていることがわかります。増えたということは需要があるということです。ただ残念ながら、お風呂を黒にしたことで後悔をしている人も少なくありません。「お風呂は黒」と決断する前に、メリットとデメリットを確認しておきましょう。
お風呂を黒にするメリット
最初にお風呂を黒にするメリットから解説をします。
高級感がでる
お風呂を黒にすると高級感が得られます。黒には高級感を与えるイメージが備わっているのです。黒が持つ主な効果は次のとおりです。
ココがおすすめ
- 落ち着き
- 重厚感
- 威厳
黒からは成功者が持つ支配感と優雅さ、気品などが感じ取れます。高級感を与えるには十分すぎる要素です。黒の服を上手に着こなしている人を見ると、自分よりも優れているイメージを抱きます。
高級なホテルが、お風呂を黒にするケースも少なくありません。普段は白いお風呂を利用する人が多いです。設備の整った高級感のある室内と浴室が、お客様へ非日常を与えてくれます。中には天然石を採用することで、高級感をさらに高めるホテルがあるほどです。高級感を得たいのならば黒のお風呂をおすすめします。広々としたリビングに大きなソファ、それに黒を基調としたお風呂を想像してみましょう。多くの人が成功者のイメージを持つはずです。
個性的なお風呂になる
白いお風呂はありきたりです。良い意味で無難ともいえます。だからこそ「つまらない」「飽きた」などの気持ちを抱くのです。一般的な白に飽きている人は、黒がもつ個性的なイメージに惹かれることでしょう。黒が持つイメージは次のとおりです。
ココがおすすめ
- 強さと圧力権力
- 自己主張の強さ
黒には色の吸収と遮断の特徴があります。吸収と遮断が、周りを引き締めてくれるのです。色の特徴を理解し上手に採用すれば、オシャレで個性的なお風呂が出来上がります。新築祝いで訪れた人に「うらやましい」と思われることでしょう。
人とは違う個性的なお風呂を求めているのならば黒がおすすめです。白にこだわることで、一般的なイメージが拭えず「つまらない」と感じます。個性を求めるのならば、思い切って黒を採用しましょう。ただしデメリットもあるので、確認をしてからがおすすめです。
お風呂を黒にするデメリット
次に、お風呂を黒にするデメリットを解説します。残念ながら黒いお風呂はデメリットが多いです。黒は威厳や成功者のイメージがあるので、生活に余裕がある人に向いているのかもしれません。しかし黒いお風呂には、掃除や広さのデメリットが目立ちます。
白い水垢が目立つ
黒いお風呂には、白い水垢が非常に目立ちます。黒いお風呂に浮かび上がるまだらな白い水垢は、入浴のテンションを下げることでしょう。せっかくの高級感をみすぼらしいお風呂に変えます。休まる空間ではありません。
水垢は水道水に含まれるカルシウムなどのミネラルが固まったものです。水だけが蒸発したことで、ミネラルだけが残ります。残ったミネラルが増えながら固まり、水垢になるのです。水道水から発生するので、水垢を防ぐ手立てはありません。1度付着した水垢は落とすのが大変です。
掃除をサボっていないのに水垢が現れます。毎日掃除をしていても、普通の掃除では落としきれないので付着をするのです。掃除を一生懸命しているのに付着する水垢を見ると、イライラすることでしょう。
白い水垢が目立つ黒いお風呂はデメリットです。共働きだと手の込んだ毎日のお風呂掃除はきつく、すぐに水垢がたまります。「購入した当初は高級感のあるお風呂だったのに」と、後悔を口にするかもしれません。水垢が目立つのはデメリットです。
体に悪影響を及ぼすカビに気が付かない
お風呂で発生するのは、水垢だけではありません。黒カビや赤カビも発生します。黒いお風呂に発生したカビは、色が近いため気が付けないこともあります。お風呂に付着したカビに気が付かないことで、体に悪影響を及ぼすのです。カビの繁殖原因は次の状況と言われています。
ココに注意
- 湿度:80%以上(60%でも繁殖する)
- 温度:0度~40度(20度~30度が最適)
- 栄養:人の赤や髪の毛、ほこりなどの汚れ
お風呂はカビの繁殖に適した場所です。繁殖に適した場所に発生する黒カビを、黒いお風呂が隠します。発生に気が付かず放置をすることで、手が付けられない状況になるのです。「でも水垢のように目立たないならいいか」と、対策を講じない人もいます。確かに水垢のように目立ちませんが、カビの胞子を体内に吸い込むことでアレルギーを発症するかもしれません。
- 気管支喘息
- アレルギー性鼻炎
- 肺炎
子どもにとって恐ろしい病気ばかりです。またカビは体だけでなく、家にも悪影響をもたらします。お風呂のカビを放置すると、住宅建材の劣化やシロアリを増やすかもしれません。カビは住んでいる人と家の大敵です。
黒いお風呂は、見た目から「カビが発生しない」と思い込んでいるだけで、実は黒カビだらけというケースもあります。子どもの体に影響がでるかもしれません。お風呂を黒にする場合は目立つ水垢汚れだけでなく、気付きにくいカビへの対策も必要です。
お湯の色に違和感
お湯の色を黒いお風呂が吸収します。お湯の色に慣れない人は違和感を覚えることでしょう。色が吸収されるので、入浴剤の色が楽しめない可能性もあります。透明なお湯が好きな人にはデメリットです。
黒いお風呂を選んだ人の口コミを見ると「お湯がキレイだと思えない」と話している人がいました。「透明なお湯なのに違和感がある」と話す人もいます。黒いお風呂はたまに入る程度がちょうどよいという内容もありました。
毎日、お湯の色の変化を楽しみたいと考えている人には物足りないかもしれません。お風呂のお湯にこだわりを持っている人にはデメリットです。
浴室が狭く感じる
黒いお風呂は浴室を狭くします。白と同じ広さでも、色の特徴が人に狭いイメージを与えるのです。黒の圧迫感が、開放的なお風呂から遠ざけます。広いお風呂に身も心もゆったりとつかりたい人にはデメリットです。
黒は収縮色、逆に白は膨張色といわれています。同じ面積にも関わらず、色の違いだけで開放感を変えてしまうのです。黒が持つ圧迫感は、開放的な見た目にも影響を与えます。
黒いお風呂を選ぶのならばユニットバスはおすすめできません。広い面積に設置することで、高級感と広さが得られます。難しい人は、壁や床の色を明るくするべきです。黒で統一をさせなければ広さが維持できます。実際に狭くなったわけではありません。しかし色が与えるイメージを変えるのは難しいです。もし赤いマークの公衆トイレを目の前にしたら、男性用トイレだとわかっていても男性は入りづらくなります。脳が覚えているからです。「実際の広さは同じ」と考えても、イメージを拭うことはなかなかできません。
雰囲気が暗くなる
お風呂を黒でまとめると、雰囲気が暗くなります。照明や窓の明かりを上手に設置できないとお化け屋敷です。黒い高級感のあるお風呂が、子どもにとって怖い存在になります。お風呂嫌いの原因になるのは困りものです。
出来上がりを見たとき「ショールームで見た雰囲気がない」と感じる人もいます。ショールームは照明や窓を効率的に利用し、明るく感じさせ黒を上手に引き立てているのです。カタログも照明を利用して撮影をします。窓や照明が少ない戸建てのお風呂とでは、環境が圧倒的に違うのです。
黒のお風呂を設置する場合は、照明や窓への工夫をしましょう。高級なお風呂は、壁ではなくガラス張りの壁を利用します。暗い雰囲気にさせないためです。しかし一般的なお風呂だと、ガラス張りに抵抗があります。照明や窓の工夫で何とかするしかありません。
完成後に黒いお風呂を見たとき、「イメージと違った」とショックを受ける人もいます。無難な白だとショックは受けません。黒というこだわりを入れたことで失敗したと思うのです。お風呂で黒を希望している人は、ショールームとは設置する場所が違うことを頭の片隅に入れておきましょう。
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失敗しない浴槽選びのポイント
最後に、失敗しない浴槽選びのポイントを解説します。ポイントは次の3つです。
- 色の特徴を把握して選ぶ
- イメージを明確にしてから選ぶ
- ショールームには必ず行く
詳しく解説をします。
色の特徴を把握して選ぶ
浴槽の色を選ぶ時は、特徴を把握しましょう。白を選ぶ場合は特に必要ありません。しかし他の色も考えている人は、特徴を踏まえておくべきです。色別にお風呂のイメージを紹介します。
ココがポイント
- 黒や茶色:落ち着いた浴室になる
- 白:清潔感があり浴室に広い印象を与える
- 明るい蛍光色:落ち着いた雰囲気の浴室になる
黒や茶系の浴槽を選ぶと落ち着きが得られます。色が濃くなると、浴室に高級感を与えてくれることでしょう。白の浴槽は清潔さが特徴です。一般的に利用されている色なので、違和感なく利用ができます。
明るい蛍光色の浴槽は、落ち着いた雰囲気を与えてくれるのが特徴です。白よりは濃くなるので、シンプルとは言えません。ただあまりにも明るい蛍光色を選ぶと、年齢を重ねたときに恥ずかしくなります。
色が持つイメージを変えるのは難しいです。もともと緑が好きな人でも、浴槽の色に合うかと言えば別問題、やはり特徴の把握が必要になります。「お風呂は落ち着ける場所でありたい」など、具体的なテーマと色の特徴を照らし合わせましょう。
浴槽を選ぶ時は、色の特徴を把握してください。「かっこいいから黒」など、安易に決めるものではありません。無難が嫌な人は多くのカタログやショールームで、いろいろと確認されるのがおすすめです。
イメージを明確にしてから選ぶ
浴槽を選ぶときはイメージを明確にしてから選びましょう。先ほど、黒いお風呂のメリットとデメリットについて解説をしました。自分たちの生活イメージが色に当てはまっているかの確認が必要です。例えば次のような世帯には黒い浴槽はおすすめできません。
ココに注意
- 共働きなので家事との両立が大変
- 親の帰りが遅く、小さい子どもが一人でお風呂に入ることが多い
- 子どもが多いのでまとめて入浴させることが多い
上記の生活に黒いお風呂が適しているとは言えません。一般的な白や明るめの浴槽がおすすめです。黒いお風呂に子どもが一人で入浴している姿をイメージしてみましょう。寂しい気持ちを抱く人もいるはずです。両親が仕事で忙しい世帯ならば、明るい色をおすすめします。
黒い浴槽は、普通とは異なるので目を留めます。目を留めるのは、一目ぼれと同じ状況です。一目ぼれをすると生活イメージを忘れ、それだけに集中をします。自分たちの生活に合っているかの確認には、色も重要な要素のひとつです。イメージを忘れてはいけません。
ショールームには必ず行く
浴槽の色を決めるときはショールームに必ず行きましょう。カタログやネットだけで決める人もいますが、実際に見るのとは格段に違います。失敗をしたくないのならば、時間をかけてでも行くべきです。ショールームに行ったときは、実際に浴槽の中に入ってみましょう。ショールームの目的は、色だけではなく形の確認も含まれています。ゆっくりとできそうな浴槽を選んでください。
ただ先ほども説明しましたが、ショールームどおりの浴室になるとは限りません。明るさや光の加減をよく見てイメージを膨らませることが大切です。
お風呂を黒にしてもイメージしていれば失敗しない
「お風呂を黒にするってどう?失敗しない浴槽選びのポイント」を解説しました。最後にお風呂を黒にしても失敗したと思わない人の特徴を紹介します。
ココがポイント
- お風呂を利用した最後の人が乾拭きをする余裕がある
- 子どもが一人で入っても気にならない
- 浴室に広い面積を準備できる
お風呂を黒にする人は「成功者のイメージ」があります。支配や高級感を与える色なので、イメージを変えることはできません。黒からは、孤独を感じる人もいます。ショールームで見た黒いお風呂に一目ぼれをした人は、いったん冷静に考えましょう。第一印象だけで突き進むと失敗をします。生活のイメージをしっかりとすることが大切です。