せっかく時間を割いて見学をしたにも関わらず、相手にされなかったら残念です。SNSが普及し、消費者の声が簡単にひろえるようになった今でも残念な対応をするハウスメーカーがあります。
ただ、必ずしもハウスメーカーに問題があるとは限りません。営業マンの立場になって考えてみましょう。もしかすると見学をする人に問題があり、相手にされないのは必然だった可能性もあります。見学時間を無駄にしないためにも、見学前に確認したい注意点を知っておきましょう。
そこで今回は「住宅展示場で相手にされない!見学前に確認したい注意点5つ」を解説します。住宅展示場の見学を予定されている人は参考にしてください。
やばいハウスメーカーの見分け方?ローコストで建てる注意点
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住宅展示場で相手にされない人の特徴
最初に、住宅展示場で相手にされない人の特徴を紹介します。営業マンの立場になって考えるとわかりやすいかもしれません。「営業マンの立場になって」と聞いて「こっちはお客様だ!なぜ気を使わなければいけない」と思われる人は要注意です。
明らかに片手間で見学をしている
住宅展示場に、なんとなく来場した人は相手にされない傾向が強いです。明らかに片手間と思える人は、購買意欲がゼロと判断できます。購買意欲が1でもあるなら増やせますが、ゼロはいつまでもゼロです。次の点に注意をしましょう。
ココに注意
- 予約をしていない
- 明らかにイベント目的できたついでの見学
- 来店プレゼントだけが目的
- ジャージやサンダル履きで来ている
- 予算や希望を聞いても曖昧
注文住宅で家を建てたいと本気で思っている人は真剣です。時間を割き、予約をして来場します。上記は、チラシやネットでイベントやプレゼントを確認した人です。見学ではなく他の目的をかなえるためのついでに来場をしています。
「それを建てる気持ちにさせるのがプロ」と言った意見を語る人もいますが、注文住宅は全ての人に必要なわけではありません。賃貸に住む人も多くいます。どんなに頑張っても購買意欲が高くならない人です。
営業マンは、見学希望者の行動から片手間来場を見抜きます。本気度がまったく伝わってこない来場者は相手にしたくありません。
自社で建てる意欲が薄い
自社で建てる意欲が薄い人も、相手にされないタイプです。注文住宅を建てる意欲はあるのですが、自社で建てる気のない人が見学に来場されることもあります。
ココに注意
- 自社が扱っている商品に予算が合わない
- アンケートが適当
- 住宅関連で働く身内がいる
「予算は2,000万円です」と話しました。見学しているハウスメーカーは大手です。来場者は、最低でも3,500万円以上必要な希望を求めてきます。遠回しに難しいことを説明しました。そうすると「先ほど見学したローコストの家との違いを知りたい」と言われたのです。
営業マンの立場になってみれば、相手にしたくないと思っても仕方がありません。しかし実際に上記のような話をする人もいます。「私はお客様」と思っている人です。営業マンからすれば自社で建てる意欲のない人は、お客様ではありません。
口に出さなくとも、アンケートの記載内容でわかります。明らかに適当、書かない、空白が多いなどが見られると、自社で建てる意欲が薄いと受け取られることでしょう。見学をしているうちにだんだんと内容が埋まっていけば見込みとして対応を変えます。
住宅関連で働いている身内がいると説明をする来場者は論外です。身内で建てたほうが、安くたてられます。ノウハウを得たいがために来場していることが明らかです。上記のような自社で建てる意欲のない人は、相手にされない傾向があります。
決定権者がそろっていない
決定権者がそろっていないケースは、ハウスメーカーや営業マンにより対応が変わります。多くの営業マンは、「配偶者は用事があってこられない」「息子の代わりに探している」と話す来場者を相手にしたくはありません。
配偶者が一緒に来店されないのは、購買意欲が薄いと感じ取れます。どちらか一方が先走っているかもしれません。息子の代わりに来場する親も薄いです。もしかすると親が勝手に動いているだけで、息子はすでに他で見学をしている可能性もあります。
一番営業マンにとって面倒なのが、すでに息子は別で決めているのに、予約をしたから申し訳ないとお願いし息子を無理やり連れてくるパターンです。2度も時間を取られてしまいます。
面倒が面倒を呼ぶ可能性もあることから、決定権者不在の理由を営業マンが納得できない限り、相手にされない可能性が高いです。ハウスメーカーの営業方針で、決定権者がそろっていない場合は何分以内で切り上げろと決めている可能性もあります。
マナーが悪く横柄な人
マナーが悪く横柄な態度をとる人も相手にされない傾向があります。営業マンの立場で考えると、次のような人の対応はしたくありません。
ココに注意
- 会話が成立しない
- 営業マンの話を聞かない
- 騒いでいる子どもを注意しない
- ながら見学をしている
上記のような人は、もしお客様になったとしてもその後にトラブルを起こす可能性が非常に高いです。トラブルを起こした挙句、結局契約をせず建てることをやめます。時間の無駄になるケースがほとんどです。
営業マンの話を聞かず、会話がまったく成立しない人の対応はできません。見学中に騒いでいる我が子の注意をしないのも問題です。俺様気質がある来場者は後々面倒を運んできます。
「食べながら」「飲みながら」「スマホで会話をしながら」など、ながら見学をする人も相手にしたくはありません。住まいは一生の付き合いです。建てた後にいろいろと難癖をつけてきそうなモンスターペアレンツ予備軍は、相手にされない可能性があります。
住宅展示場の見学前に確認したい5つの注意点
次に住宅関連の見学前に確認したい5つの注意点を解説します。先ほど解説した「住宅展示場で相手にされない人の特徴」と注意点を確認しておけば、時間の無駄が防げるはずです。
注意点①注文住宅を建てる際に用意できる予算を確認
本気で注文住宅を検討している人は、用意できる予算を計算しています。まずは自分にどれだけの予算が用意できるかを見学前に確認しておきましょう。
見学前に確認
- 注文住宅費用にまわせる貯金額
- 住宅ローンで借入できる予想額
- 親からの援助
家を建てたあと、いくらかの現金が手元にないと不安です。無理のない範囲で蓄えを使用しましょう。住宅ローンはネットのシミュレーションで算出ができます。親からの援助が期待できる人は、あらかじめ確認しておいてください。
見学前に確認
- ローコスト住宅:30万円~50万円程度
- ミドルコスト住宅:50万円~70万円程度
- ハイコスト住宅:70万円以上
だいたいの予算を算出したら、上記に当てはまるハウスメーカーで予約をします。予算からかけ離れたハウスメーカーで見学をしても相手になれない可能性が高いです。
注意点②注文住宅を建てる時期の確認
いつまでに建てたいかを明確にしておきましょう。次のような回答をすると、相手にされない可能性が高くなります。
ココに注意
- いつか建てるときの参考に
- 実家に戻るか悩んでいるからまだわからない
建てる時期を曖昧に説明すると、見込み客から外されます。とくに上記のような「もしかしたら建てない可能性もある」とも取れる回答は避けてください。
言い方は悪いですが、ウソでもかまいません。しっかりと見学をしたい場合は、ある程度の時期を示しておきましょう。ただし、あまりにもすぐの時期をウソで伝えるとバレる可能性があります。営業マンはお客様の違和感を見抜くプロだと思ってください。
「すぐと言っている割に全然決まってない」「本気度が伝わってこない」とわかれば、途中で切り上げる方法を考えることもあります。まるっきりウソをつくのではなく、ある程度の事実を混ぜながら伝える方法がおすすめです。
注意点③注文住宅の要望を確認
住宅展示場で見学をする前に、ある程度の要望をまとめておきましょう。要望の内容からお客様の本気度がうかがえます。要望が曖昧だと「建てる気がない」と思われるかもしれません。営業マンは次のタイプを面倒だと感じます。
ココに注意
- 要望がコロコロ脈略もなしに変わる
- 物理的に不可能な希望を言う
- 営業マンの提案に耳を貸さない
要望を完璧に固める必要はありません。ただ、意味がある要望を営業マンは好みます。「共働きだから家事が楽になる動線がいい」などは明確な要望です。生活のイメージをした要望を相談されれば、営業マンは答えます。
営業マンからすると、要望に対し提案をすることで希望の間取りや設備のイメージを固めていくのが理想です。ある程度の要望はまとめておくようにしましょう。
注意点④見学するときの服装と持ち物を確認
見学をするときは服装に注意をしましょう。先ほど説明をしましたが、ジャージにサンダルは良くありません。スーツで決め込む必要はありませんが、片手間感がない服装が理想です。
イメージはビジネスカジュアルよりもちょっと下程度、普段着よりもちょっと上程度を考えましょう。その上で次の点にも注意をします。
服装
- 階段の上り下りもあるので女性はズボンもしくは丈の長いスカートにする
- かかとがあり脱ぎやすい履物を選ぶ
- 襟がついているシャツ(Tシャツは避ける)
人の印象は第一印象で9割決まると言われています。家は高額な買い物です。見合った印象を与える姿を心がけましょう。
また、何を持ってきたかでも本気度の伝わり方が変わります。
- 筆記用具
- メジャー
- 鞄(カタログ等を持ち帰るための袋)
最低でも上記は持っておきましょう。上記を持って来場されない人は、片手間感が高いです。住宅展示場で見学をするために用意をしましたという気持ちが伝わると、営業マンも気持ちよく案内ができます。服装と持ち物の確認に注意をしてください。
注意点⑤営業マンを確認
展示場で相手になれない理由が必ずしもこちら側にあるとは限りません。対応した営業マンの対応が悪いこともあります。営業マンの都合が悪いと、相手になれないかもしれません。
営業マンの都合
- 大切なお客様が来場される予定がある
- プライベートや仕事でいろいろあり気分がのらない
- もうすぐ退職することが決まっている
プロ意識の欠けている営業マンに案内されると相手にされないこともあります。別に大切なお客様が来場される予定がある場合も、プロならば避ける行動をするのが基本です。予約のない見学ならば、別の時間の予約を受け付けることができます。無理に案内をする行動は、プロとは呼べません。
仕事で叱られたのを引きずり、来場者に態度として出すのも論外です。もうすぐ辞めるからと適当な案内をする営業マンは人としてどうでしょうか。そのような人を案内役に利用するハウスメーカーにも問題があります。
こちら側に明らかな非がない場合は、検討するハウスメーカーから除外するのもひとつの手段です。営業マンがプロ意識に欠けていた場合は「ハズレ」だと思い、次に期待をするしか方法はありません。
住宅展示場の見学前に準備する内容
最後に、住宅展示場の見学前に準備しておくものを確認しておきましょう。準備しておくべき主なものは、次のとおりです。
見学前に準備
- アンケートをしっかり記入できるよう準備
- 家族の要望リストを作る
- 質問リストを作る
先ほどの見学前に確認したい注意点と上記を用意しておけば、営業マンに本気度が伝わります。アンケートは「個人情報(年収や勤め先を含む)」「予算」「建てる地域」「時期」「建てようと考えたきっかけ」などを聞くのが一般的です。事前に書ける準備をしておきましょう。
住宅展示場の見学中に聞きたいことをまとめておくと真剣さが伝わります。質問は、営業マンの質をはかるためにも必要です。
まとめ
「住宅展示場で相手にされない!見学前に確認したい注意点5つ」を解説しました。住宅展示場での見学時間を無駄にしないためにも、相手にされない人の特徴に該当するような行動は控えましょう。「俺はお客様だ!」と言った横柄な態度だと相手にされません。
必要なのは本気度です。言い方は悪いですが演技で本気度を示すことができ、営業マンがそれを信じ込めば、こちらが原因で相手にされない状況はおきません。まだ本決まりでない状況でも、「本当に建てたい!」という気持ちをもって見学をしましょう。
注文住宅を建てることが決まっている人は、住宅展示場の見学で良い営業マンを見つけてください。注文住宅が建つまでは時間がかかります。長きにわたりお付き合いをするパートナー選びだと思い、いろいろな営業マンをふるいに掛けましょう。