「フル装備の家」で有名な富士住建。
キッチン・お風呂・照明・カーテン・エアコンなど、一般的にはオプション扱いになる設備が 最初から全部コミコミ になっている点が大きな特徴です。
そのため、住宅検討者からは
- 「設備コミで本当に安いの?」
- 「坪単価はいくらくらい?」
- 「総額はどれくらいを見ておけばいい?」
- 「フル装備ってどこまで含まれるの?」
といった “お金に関する疑問” も多く寄せられます。
この記事では、
『みんなの注文住宅』編集長・水木が、富士住建の坪単価と総額を徹底解説。
ココがポイント
・坪単価のリアル
・35坪、40坪の見積もり例
・なぜフル装備なのに安く見えるのか
・価格が上がるポイント
など、これから富士住建を検討する方が知りたい情報をすべて網羅して紹介します。
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【最新版】ハウスメーカーの坪単価比較一覧
家づくりを検討し始めたとき、まず気になるのが「お金」のことですよね。「理想の家を建てたいけど、正直、いくらかかるか分からない…」そう不安に思っている方も多いのではないでしょうか。 &nb ...
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富士住建の坪単価はいくら?【みんなの注文住宅オリジナル調査】
富士住建は坪単価を公式には明示していません。
そのため『みんなの注文住宅』では、施主データ・見積もり公開ブログ・展示場インタビューをもとに独自調査を実施しました。
調査の結論:富士住建の坪単価(総額ベース)は60〜90万円/坪
- 最低ライン:60〜65万円/坪
- 標準帯:65〜80万円/坪
- フル装備+こだわり仕様:80〜90万円/坪
しかし、エアコン・造作収納・照明・カーテンなど
他社では“オプション”になる部分が最初から入っています。
そのため、総額で比較すると他社中堅メーカーとほぼ同等か、むしろお得に収まることが多いのが特徴です。
坪単価の幅が広い理由
富士住建の坪単価が60〜90万円と幅広いのは、以下の要因によります。
- 設備グレード(キッチン・浴室の選択肢が多い)
- 外壁・屋根材の種類
- 断熱性能のランク(地域差も大きい)
- 間取りの複雑さ
- オール電化・太陽光追加など
富士住建の強みは、高級設備を入れた場合の “追加費用の小ささ” にあります。
・タイル貼りのお風呂
・ハイグレードキッチン
・造作収納
・サッシグレードUP
こういったものを入れても、同価格帯の他社に比べて上げ幅が控えめです。
富士住建の坪単価が“安く見える”理由
富士住建は、実際に施主が支払う総額を考えると「割安」という声が多くあります。
その理由をわかりやすく分解して解説します。
① フル装備が標準なので追加費用が少ない
他社ではオプション扱いになる設備が、すべて初めからコミコミです。
- 食洗機
- 浴室乾燥暖房機
- 節水トイレ
- LED照明
- カーテン・レール
- エアコン(複数台)
② 設備の仕入れ力が強い(量産モデルの強み)
富士住建は大手設備メーカーと提携し、
大量仕入れによるコストダウンを行っています。
→ 同じTOTO・LIXILの設備でも、
富士住建の方が安く導入できるケースが多数あります。
③ 標準仕様のバランスが良く、大幅な仕様変更が不要
標準仕様が中堅ハウスメーカーと比較しても十分高性能。
そのため、
- 断熱材を上げたい
- キッチンのグレードを上げたい
といった“必須オプション” が少ないのが特徴です。
④ 他社で100〜150万円かかる項目が0円になる
たとえば、
- カーテン一式
- 照明一式
- 浴室暖房乾燥
- 標準エアコン
など、他社では
“合計100〜150万円のオプション” が無料で付くため、結果的な総額が下がるのです。
富士住建で建てた場合の総額はいくら?【代表的な見積もり例】
この章では、富士住建で建てる場合の総額の目安を紹介します。
総額=坪単価 × 坪数 + 諸費用 + 付帯工事
となるため、坪単価だけでは判断できません。
以下は、施主アンケート・展示場ヒアリングをもとに再現した代表例です。
35坪(2階建て)の見積もり例
代表例
- 本体価格:2,450万円(坪70万円)
- 付帯工事:230万円
- 諸費用:150万円
- オプション:120万円
→ 総額:約2,950万円
(太陽光なしの場合)
40坪(2階建て)の見積もり例
- 本体価格:2,960万円(坪74万円)
- 付帯工事:250万円
- 諸費用:170万円
- オプション:150万円
→ 総額:約3,530万円
フル装備+太陽光の総額イメージ
太陽光発電や蓄電池、グレードアップを複数取り入れると、
坪単価80〜90万円まで上昇する傾向があります。
・ZEH仕様を目指したい
・将来的な光熱費を大きく抑えたい
という方は、単純な坪単価だけでなく、
「建てた後のランニングコスト」も含めて総合的に判断するのがおすすめです。
富士住建の価格が上がるポイント|坪単価が80〜90万円になるのはどんな時?
富士住建の坪単価は60〜90万円/坪が目安ですが、実際には「どこにこだわるか」で金額が大きく変わります。
特に富士住建は“フル装備が標準”なぶん、追加オプションは「性能」「外装」「設備の最上位化」に集中しやすい傾向があります。
① 太陽光・蓄電池を入れる(ZEH・光熱費対策)
太陽光や蓄電池は、初期費用が上がる代表格です。
ただし、電気代高騰の影響で「将来の安心」を買う意味合いも強く、採用率は年々上がっています。
- 太陽光:+80万〜200万円(容量による)
- 蓄電池:+120万〜250万円(容量・メーカーによる)
- ZEH関連(断熱・設備):+30万〜120万円
- → 合計で+200万〜500万円になるケースも
② 断熱・窓(サッシ)性能を上げる
富士住建は標準でも一定水準ですが、より快適性・省エネ性を求めると窓のグレードで価格が動きます。
窓は体感に直結するため、住み始めてから満足度が出やすい投資先でもあります。
- 樹脂サッシ化・トリプルガラス化で追加費用が発生
- 窓の数が多い家ほど上がりやすい
- 吹き抜け・大開口を採用するとさらに影響大
③ 外壁・屋根(素材・グレード)にこだわる
外装は「見た目」だけでなく、メンテナンス性・耐久性にも関係します。
そのため、初期費用を上げてでも良い素材にしたい方が多いポイントです。
代表例
- 屋根材グレードUP:+20万〜80万円
- 外壁グレードUP:+30万〜150万円
- メンテ重視仕様:+50万〜200万円
- 意匠(アクセント):+10万〜60万円
④ 間取りが複雑(凹凸・大空間・吹き抜け)
同じ坪数でも、形が複雑になるほど材料や施工手間が増え、費用が上がりやすくなります。
- 凹凸の多い外形(コの字・L字など)
- 吹き抜け・リビング階段
- スキップフロア・小屋裏収納
- 大型バルコニー
「シンプルな箱型」はコストが安定しやすいので、予算重視の方は形状をシンプルにするのが鉄則です。
⑤ 外構工事が大きい(駐車場・フェンス・庭)
建物本体に目が行きがちですが、外構で100万〜300万円以上かかるのは珍しくありません。
- 土間コンクリート(駐車場):+30万〜150万円
- フェンス・門柱:+20万〜120万円
- 庭・人工芝・植栽:+20万〜150万円
- → 外構は「後回し」で予算調整もしやすい
他社比較|富士住建は高い?安い?(タマホーム/アイダ設計/アキュラホーム)
富士住建は「フル装備」を標準で入れているため、単純に坪単価だけを見ると割高に見えることがあります。
しかし、比較のポイントは本体価格ではなく“総額で何が入っているか”です。
比較の前提|同じ条件にそろえる
以下の条件でそろえると比較しやすくなります。
- 延床:35坪〜40坪
- 付帯工事・諸費用を含む
- 照明・カーテン・エアコン等の有無を揃える
- 太陽光は「あり/なし」を分けて考える
タマホームと比較すると?
タマホームは全国展開で価格競争力が強く、ローコスト〜中堅帯で人気です。
ただし、仕様や設備はプランにより差が出るため、総額で比較するのが重要です。
「タマホーム=安い」でも、装備を揃えると富士住建と総額が近づくケースがあります。
アイダ設計と比較すると?
アイダ設計は最安値帯を狙える会社ですが、装備や仕様は必要に応じて追加する形になりやすいです。
「本体価格はアイダが安い」
「総額で装備を揃えると差が縮む」
という展開になりがちです。
- 初期費用最優先:アイダ設計が有利
- 最初から装備を充実:富士住建が有利
- “後から足す”のが面倒:富士住建が向く
アキュラホームと比較すると?
アキュラホームは「適正価格×提案力」を打ち出す会社で、商品ラインや仕様の幅が広いです。
そのため、グレード次第で富士住建より安くも高くもなり得ます。
富士住建は「装備の分かりやすさ」、アキュラホームは「設計提案の幅」が強みです。
富士住建が向いている人・向かない人|坪単価で失敗しない判断軸
坪単価は“入口”として分かりやすい指標ですが、最終判断は「暮らし方」と「希望の優先順位」です。
富士住建が向いている人
- 最初から設備が揃った家にしたい(オプション選びが苦手)
- 照明・カーテン・エアコンまで含めて総額を分かりやすくしたい
- コスパ重視で“住んでからの満足度”を上げたい
- 標準である程度のグレードを確保したい
富士住建が向かない人
- とにかく初期費用を最安にしたい(装備は最低限でOK)
- 設備は自分で好きに選びたい(施主支給・ブランドこだわり)
- 自由設計の“細かいこだわり”を最優先したい
- 特殊形状・変形地など難易度の高い設計が前提
「装備は自分で選びたい派」は、富士住建の“パッケージ感”が合わない可能性があります。
坪単価で後悔しない!富士住建の見積もりチェックリスト
最後に、富士住建の見積もりを取ったときに“ここだけは見ておきたい”ポイントをまとめます。
- 坪単価は「本体」か「総額」か(定義を必ず確認)
- 付帯工事(給排水・地盤改良・仮設など)は含まれているか
- 諸費用(申請費・ローン費・登記など)が別枠になっていないか
- 外構費は入っているか(または別途いくら見込むか)
- 太陽光・断熱UP・窓UPを入れた“パターン見積もり”も取る
まとめ|富士住建は「坪単価」だけでなく“総額の納得感”で選ぶ
富士住建の坪単価は60〜90万円/坪が目安です。
単純な数字だけを見ると高く見えることもありますが、フル装備の標準内容を踏まえると、総額でのコスパが高いという評価につながりやすい会社です。
まずは見積もりを取り、「何が含まれているか」「どこで増えるか」を明確にしたうえで、他社とも同条件で比較してみてください。




