- 「アイダ設計は安いと聞くけど標準仕様は充実しているの?」
- 「予算オーバーが怖いのであらかじめ標準仕様を把握しておきたい」
ハウスメーカーを検討するうえで確認しておくべきなのが標準仕様です。坪単価が同じでも、標準仕様の良さで完成する住まいに大きな違いが生じます。より良い標準仕様を用意しているハウスメーカーの方がおすすめです。
坪単価が安いことだけで契約をすると、後悔の可能性が高まります。標準仕様の把握は絶対です。そこで今回は、アイダ設計の標準仕様をどこよりもわかりやすく紹介します。アイダ設計を検討する際の参考にしてください。
アイダ設計の標準仕様一覧
参照元:アイダ設計公式サイト
アイダ設計の標準仕様を一覧でまとめました。
項目 | 標準仕様 |
---|---|
構造・工法 | 面材工法+剛床構造 |
基礎 | ベタ基礎 |
耐震等級 | 耐震等級3相当の性能 |
断熱材 | 硬質ウレタンフォームの吹付断熱 |
窓 | アルゴンガス入りLow‑E複層ガラス、アルミ樹脂複合サッシ |
換気システム | 第3種換気(排気ファン+自然給気) |
全館空調 | 一部標準搭載 |
外壁 | 窯業系サイディング |
屋根 | スレート系屋根 |
床材 | シートフローリング |
壁紙 | ビニールクロス |
玄関ドア | 三京アルミ、YKKAP、LIXIL |
室内ドア | ミサワホームオリジナル(ハイドア選択可、ソフトクローズ機能付き) |
天井高 | 約2.4m |
キッチン | クリナップ「KT」、LIXIL「AS」 |
トイレ | LIXILの節水シャワートイレ |
お風呂・浴槽 | ハウステック「フェリテ」、LIXIL「リデア」か「Arise」 |
洗面化粧台 | LIXIL製「MV」、商品によっては「LC」シリーズ |
アフターサポート | 最長35年保証、5年目と10年目は無料点検を実施 |
アイダ設計の標準仕様を確認するうえでの注意点
ハウスメーカーごとに標準仕様を固定しているわけではありません。同じハウスメーカーでも商品ごとに標準仕様を変えています。また時期や建てるエリアによっても標準仕様が違うケースも少なくありません。
価格が抑えられるリーズナブルな商品と、高額な商品で同じ設備が標準仕様とは考えにくいです。ただメーカーは同じかもしれません。今回はアイダ設計の標準仕様をどこよりもわかりやすく解説しますが、「もっと正確に知りたい!」と思った場合はアイダ設計の担当に相談をしましょう。
構造・構法の標準仕様
参照元:アイダ設計公式サイト
アイダ設計の構造と構法は「面材工法+剛床構造」を標準仕様としています。標準仕様のみで耐震等級3相当の性能を達成するのがポイントです。震度7相当の耐震実験もクリアしています。
「面材工法+剛床構造」の特徴は次のとおりです。
特徴
- 土台、柱、梁を耐力面材で一体化
- 全体を一つの箱にする
- 優れた耐震耐風性能を実現
従来の工法は、自然の揺れエネルギーを柱で受け止めていました。しかしアイダ設計は、面材工法を採用することで、壁面全体で外力を受け止められる構法です。壁全体で受け止めることで、耐震強度を増しています。
柱を太くして強化をしても、真上にある屋根を支えてくれる力が増すだけです。しかし柱だけで支えた状態で揺れた状況を想像してみましょう。屋根が崩れ落ちる姿が想像できませんか。ですが、壁全体を強固に一体化させた箱ならばどうでしょうか。揺れても屋根が崩れるイメージがおきません。
アイダ設計は「面材工法+剛床構造」により一体化させることで、大きな揺れに負けない住まいを標準仕様だけで実現させます。

基礎の標準仕様
アイダ設計では全棟で「ベタ基礎」を標準仕様としています。先ほどの剛床工法と組みあわさることで、耐震等級3相当の強度が実現するのです。コスト的には布基礎の方が抑えられます。しかし安全性へのこだわりから、アイダ設計ではベタ基礎を全棟に標準仕様させているようです。
アイダ設計のベタ基礎は耐震性を上げるだけではありません。
ココがポイント
- 耐久性
- 防湿性
- 断熱性気密性
上記の3つも向上させるのが特徴です。耐久性が上がる理由は鉄筋コンクリートです。アイダ設計では施工精度を重視しています。ひび割れ防止対策も施されているので、長きにわたって住まいを守ってくれるのが特徴です。
また、通気性の高いパッキン材を採用することで、湿気を防いでくれます。土台が腐食することを防ぐことで耐久性がさらに上がるのもポイントです。
ベタ基礎が気密性も上げることで断熱性も向上させています。床下からの冷気を防ぐことで、省エネにも役立つ基礎です。
断熱材の標準仕様
アイダ設計の断熱材の標準仕様は硬質ウレタンフォームです。硬質ウレタンフォームを現場で発泡させることで、隙間がなく断熱性能の高い住まいを作り上げます。壁や天井、床(商品によっては別になることも有り)に硬質ウレタンフォームを施すことでUa値0.6以下の住まいを実現するのが特徴です。
特徴
- 熱伝導率はグラスウールの約2倍
- 膨らむことで隙間を防ぐ
- 優れた耐久性
硬質ウレタンフォームはグラスウールの約2倍の性能を有しています。その硬質ウレタンフォームで家全体を包み込むのです。高い断熱性能により快適な住まいが実現します。省エネ効果も抜群です。
さらに吹付発泡を採用しています。構造材に密着をしながら膨張するので、気密性が高まるのも特徴です。気密性を表すC値は1前後で完成します。気密性が高まることで遮音効果にも期待ができる断熱材です。固まったあとは型崩れがしにくいのも特徴で、経年変化にも優れています。防湿層も不要な素材のため、長い期間で安心できる断熱性能が維持できるのも硬質ウレタンフォームの特徴です。
窓の標準仕様
参照元:アイダ設計公式サイト
高気密高断熱に優れている理由は、断熱材だけではありません。アイダ設計では窓の標準仕様に「アルゴンガス入りLow‑E複層ガラス」と「アルミ樹脂複合サッシ」を用意しています。冷暖房率をアップさせる性能です。
アルゴンガス入りLow‑E複層ガラスは、2枚のガラスの間にアルゴンガスを封入することで、断熱や紫外線カット効果を上げます。選べるメーカーは「YKK AP」と「LIXIL」の2つです。サッシにはアルミ樹脂複合サッシを採用しています。外側は耐久性を高めるためアルミを施し価格を抑え、内側には断熱性能を高める樹脂を採用したサッシです。外気の影響を遮断しながら室内で作られた快適な温度を逃がしません。
もっと高い断熱性能を求めている人にはオプション仕様で「トリプルガラス」や「全樹脂サッシ」も用意をしています。ただアイダ設計は価格にも向き合うハウスメーカーです。コストパフォーマンスを上げるために「アルゴンガス入りLow‑E複層ガラス」と「アルミ樹脂複合サッシ」を標準仕様としています。
換気の標準仕様
換気の標準仕様は商品のグレードによって異なります。ほとんどの商品で第3種換気システムを採用していますが、一部の高性能商品で標準仕様に採用している換気は第1種換気システムです。
さらに詳しく
- 第3種換気システム:自然給気、機械排気
- 第1種換気システム:給気排気ともに機械
第3種は価格が抑えられるといったメリットがありますが、外気が直接入るため室内の温度に影響がでやすいです。冷暖房効率が若干ながら下がります。メンテナンス費用や電気代が抑えられるのがメリットです。
第1種は室内の熱を保ちながら換気をします。ZEH仕様住宅などの商品で標準仕様に採用されている換気です。性能は高いですが、その分価格も上がってしまいます。第3種が標準仕様の商品でも、オプション仕様として第1種にグレードアップが可能です。
屋根の標準仕様
参照元:アイダ設計公式サイト
アイダ設計の屋根の標準仕様は、スレート系屋根です。スレート屋根はセメントと繊維を混ぜて板状にした屋根材を指します。軽量で耐震性に優れていながらも比較的安価に設置ができる屋根材です。
メーカーは有名なケイミューで「コロニアルクァッド」と「グリシェイドグランデ」を標準仕様として用意しています。商品のグレードの高い粘土瓦も用意されていますが、一般的な標準仕様はスレートです。
スレート系屋根のメリットを紹介します。
ココがポイント
- コストが抑えられる
- デザインが豊富
- 防火性に優れている
デザインが豊富でシンプルモダンから洋風にも対応できるのが特徴です。素材はセメントと繊維なので、不燃材料としての効果もあります。コストパフォーマンスに優れている屋根です。
ただ割れやすいといったデメリットもあります。

外壁の標準仕様
参照元:アイダ設計公式サイト
アイダ設計の外壁の標準仕様は「窯業系サイディング」です。メーカーはニチハとケイミューなど大手を採用しています。デザインでは、石目調・木目調・タイル風などから選べるのも特徴のひとつです。
さらに詳しく
- 防水と通気構造を採用
- 表面にコーティング処理
外壁材と構造材の間に空気層をもうけ、下地に透湿防水シートを採用することで湿気を抑制しています。シロアリや腐食対策に効果が期待できる仕様です。
また表面には耐候性の高いコーティングが施されています。ニチハとケイミューでそれぞれのコーティングを用意しているので選ぶことも可能です。ケイミューは「親水コート」、ニチハは「マイクロガード」の表面処理を行います。どちらもキレイな外壁が長く続く仕様です。
デメリットを上げるとすればメンテナンス性で、10~15年程度の周期で再塗装や目地打ち替えが必要となります。約100万円程度のメンテナンス費用を考えておきましょう。メンテナンスが不安な場合はオプションでタイル張りなども用意されています。
床材の標準仕様
アイダ設計の床材の標準仕様は「シートフローリング」です。天然素材よりも安くお手入れがしやすいですが、キレイな経年変化などは楽しめません。メーカーはNODAやダイケンなどから採用ができます。
用意されているカラーは商品によって異なりますが4種類程度です。ワックスが不要なので日常の掃除が簡単なのがメリットで、オプションでフロアコート加工なども用意されています。水回りの床材はクッションフロアが標準仕様です。
物足りない人にはオプション仕様になりますが、無垢材などの床材も用意されています。
玄関ドアの標準仕様
アイダ設計が玄関の標準仕様に用意しているのは次の3つのメーカーです。
- 三協アルミ:「ファノーバ」シリーズ
- YKK AP:「ヴェナート」シリーズ
- LIXIL:「ジエスタ(GIESTA)」シリーズ
セキュリティと利便性に優れた電気錠を採用した玄関も標準仕様で用意されています。スマホに対応した電池錠も人気です。
インターホンはモニター付きが標準仕様となっています。
壁紙の標準仕様
アイダ設計の壁紙の標準仕様はビニールクロスです。ビニールクロスの主成分はポリ塩化ビニルで、耐久性や耐水性が高いといったメリットがあります。デザインが豊富で、安価なことから人気の高い壁紙です。サンゲツやリリカラといったメーカーが用意されています。
おしゃれなアクセントクロスや、機能性クロスを選ぶ場合はオプション仕様です。抗菌仕様などもオプションで選ぶことができます。
キッチンの標準仕様
参照元:アイダ設計公式サイト
アイダ設計のキッチンの標準仕様は次の2種類です。
- クリナップ「KT」
- LIXIL「AS」
クリナップはデザイン性が高く人気のキッチンです。収納がスライド式なので、奥のものまで取りやすい設計となっています。浄水カートリッジやシャワー水栓もついており、お手入れしやすいのが特徴です。
LIXILはインテリアに調和のしやすいデザイン性をもっています。人造大理石を採用しているので、耐熱性と質感に優れているのが特徴です。使い勝手の良さに重点をおいて設計がされています。
オプション仕様でIHや素材のグレードアップが可能です。掃除機能付きフードや食洗器などもオプションで選べます。
トイレの標準仕様
アイダ設計のトイレの標準仕様は、LIXILの節水シャワートイレです。ただ標準仕様は1か所が基本となっており、商品によっては2か所目がオプションになる可能性が高いので注意をしましょう。
カラーはピュアホワイトです。「ECO5」方式を採用していることから、節水シャワートイレとなっています。少ない水量でしっかりと流してくれる設計が特徴のトイレです。水道代を節約してくれます。
また、次のものもオプション仕様になる可能性が高いので注意が必要です。
ココに注意
- タンク一体型便器
- トイレ内手洗い器
アイダ設計のトイレはシンプルな機能が搭載されています。状況によってはオプション仕様に頼る可能性が高いです。
お風呂の標準仕様
参照元:アイダ設計公式サイト
アイダ設計のお風呂の標準仕様は次の2種類です。
- ハウステック「フェリテ」
- LIXIL「リデア」か「Arise」
ハウステックはヤマダ電機グループの住宅機器メーカーです。知名度はLIXILよりも落ちますが、グループ力から見ると安心して選べます。浴槽に人造大理石を使うなど、素材へのこだわりも高いのが特徴です。
LIXILは人気性能の高断熱浴槽を採用しています。保温性に優れていることから、お湯の温度を逃がしにくいのが特徴です。スイッチ付きエコアクアシャワーや浴室暖房換気乾燥機など、便利な機能が数多く搭載されています。
標準仕様のサイズは「1.6×1.6m」です。オプション仕様にすればサイズを変更できます。クリン軟水シャワーや、タイルアクセントパネルなども選べるのが特徴です。
洗面台の標準仕様
アイダ設計の洗面台の標準仕様はLIXIL製です。「MV」シリーズと、商品によっては「LC」シリーズから選ぶことができます。タッチレス水栓など、手が汚れていても洗える機能などが備わっていて便利です。
鏡には三面鏡がついています。キャビネットも豊富で、収納に困りません。カラーは6色から選ぶことができます。ホース付きノズルなので、掃除などにも便利です。機能性が高い洗面台なので、標準仕様でも十分に満足ができます。
上位モデルや広さを求める場合はオプション仕様です。グレードアップをすればさらに高性能な洗面台が設置できますが、標準仕様でも十分といえます。
アフターサポートの標準仕様
アイダ設計は条件をクリアすることで最長35年の保証を用意しています。初期保証は10年ですが、有償メンテナンスを実施することで35年まで保証期間が延びるアフターサポートが標準仕様です。
アイダ設計では5年目と10年目に無料点検を受けられます。ただここで不具合があれば有償メンテナンスを受けなければいけません。これ以降、有料の点検と必要となればメンテナンス工事を施すことで最長35年の保証がついてきます。
アイダ設計はローコストで有名なハウスメーカーです。ローコストハウスメーカーでは一般的なアフターサポートが標準仕様となっています。
アイダ設計の最新標準仕様(装備)はどこで確認できる?
アイダ設計の標準仕様について解説をしました。ただ標準仕様はプランや地域、時期によって異なります。最新の標準仕様を確認するためには次の方法がおすすめです。
ココがおすすめ
- 公式サイトからカタログを請求する
- 住宅展示場などでカタログをもらう
- 営業担当に直接確認する
最新のカタログを入手することで新しい情報を得るようにしましょう。
まとめ
アイダ設計はローコストで有名なハウスメーカーです。標準仕様は充実していますが、高額なハウスメーカーと比較をすると物足りないかもしれません。ただ性能は標準仕様だけでも十分満足のできるレベルです。
しかし床材や屋根材には物足りなさを感じるかもしれません。こだわりがあるのならばオプション仕様を検討しましょう。逆に「性能が高ければあまり気にしない」と考えている人にはアイダ設計の標準仕様がおすすめです。